新聞を見ると急に開発が作りすぎではないかという。確かに低成長の時代には、現在あるものを改造 流用してうまく使うのが良いだろう。また、街としての資産価値の維持保全に目が向いている、そのためには、うまく使うための知恵を資本とすべきだ。大規模な複合用途の開発は確かに見た目によい。しかし地方都市にはそのような開発が充分利用されない場合が多い。<o:p></o:p>
大規模開発より、既存の街並みに複合性を持たせる用途転用やテナントミックス、街の資産(珍しいもの、綺麗なもの、快適なもの 等)を活用するほうがよい。例えば心斎橋の大丸とそごうは一体化するならその周りの心斎橋筋のアーケードも雰囲気を変えたらどうか。また、そごう心斎橋筋を一体化した1階(壁を取り払う)様な面白さが欲しい。その上で梅田と難波の間で、路面店が多い集積を生かし、洒落た商業エリアをどう作るか地元と良く調整の必要がある。単なるそごうと大丸の一体化では心斎橋は活性化しない。むしろ、看板の規制やデザインの統一など梅田にない歩く楽しさを考えてみるのが方策だろう。<o:p></o:p>
どこの都市でも、いまや大型複合開発が街を救わない。むしろ、歩いて、便利で、話しが弾み、挨拶が交わせる街が求められている。地元のコミュニティをとりまとめ、街を改良していく「ソフト」が大事であろう。そのリーダーはハードの建築・都市計画の専門家でなく、マーケティングや商業の経験者のほうが話を取り纏めやすいのではと感じる。要は地元の雰囲気・目標・実行を刺激する、支援する、立案する、変えていく要が必要だ。このような組織はNPOである場合が多い。補助が出来るとしたら「まちづくり甲子園」をおのおのの都市でやるのはどうか。優勝者には名誉と活動資金(領収書ベース)を与えればよい。産学の参入もあるはずだ。<o:p></o:p>