かつてアメリカでは(無料の)州間(Inter State)高速道路整備、車の普及が住宅ローンの後押しもあり郊外化と合わせて第二次世界大戦後進んだ。その一方、かつて、西部劇でも開拓の象徴であった鉄道は輝きを失った。アメリカは鉄道王国から自動車王国に変わった。<o:p></o:p>
日本も国土交通省のにより2年間は普通車・(主に)休日・ETCが1,000円とのことである。高速各社は民営化して収入が減るが、その分は高速道路保有・債務返済機構のリース料を国が5,000億円負担するらしい。つまりは補助で安くなる訳だ。鉄道・フェリーはおおむね30%利用が減ったとのことだ。二酸化炭素(CO2)もさぞかし増えたであろうし、ガソリンも売れたであろう。これが景気対策だろうか、またエコに反している。1000円化に伴う、観光の経済効果は7,300億円との試算だが、これは売り上げであって付加価値生産ではない。投資を5,000億円するなら、それに見合う付加価値生産で議論すべきだ。また、代替の鉄道、フェリーの利用低下とCO2増加も併記すべきだ。自動車産業の後押し政策と訝られてもしょうがあるまい。<o:p></o:p>
やるなら、自転車に補助金を。長持ちと安全のためにもっとステンレス、アルミを使って欲しい。できるなら街の自転車屋さんに税金(固定資産税、都市計画税、事業所税 等)の減免もすれば低廉なメンテナンスと安心につながる。安全のため、ライト・リフレクター(特にペダル)・レインコートへの補助も有効だ。施設整備なら駐輪場の「付置義務」を条例で制定し、整備をする手もある。既存の駐車場の転用でも良い。新しい都市投資となり、迷惑駐輪も減少する。<o:p></o:p>
また、道路の設計も考えるべきだ。例えば、かつて多く見られた横断歩道橋は自動車流通経済と道路メンテナンス優先としか思えない。(なぜ人が上り下りする必要があるのか)そもそも道路構造令で側溝や横断勾配があり、人や自転車は最も歩きにくいところを使っている。自転車で車道の端を走ると、側溝のグレーチング(金属の格子)や舗装とL字側溝の継ぎ目が如何に危険か分かると思う。駐停車の車の迂回も必要だ。(中央沿いに走ると車のクラクションだ)。道路の考え方を変え真ん中に排水、端は自転車、歩行者という考え方は出来ないものか。また、京都では細街路が多く出会い頭の事故が多いという。車道の段差であるハンプやバンプを作ってはどうだろう。いまや自動車重視と効率優先は見直しの時ではないか。<o:p></o:p>