企業にファイナンスを持ちかけ、利益を得るアングラマネーの手口を書いてあり、参考になる。苦境に陥った企業はオプション付き転換社債の起債などあるが、空売りとあわせる手法など、金融工学(ストライク・オプション 等)と法規制の隙間を狙った手法が多い。<o:p></o:p>
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参考となるのは、このような苦境に陥った企業のパターンが見える<o:p></o:p>
① 成功したため、傲慢になり、安易な投資が課題となった<o:p></o:p>
② 成功体験の手法により、社内の不正な取引を助長した<o:p></o:p>
③ 時流に乗った投資で株価が上がったが、実は問題な投資だと分かった<o:p></o:p>
④ 問題のある取引先と新たな取引を開始して依存した<o:p></o:p>
⑤ 実態がないのに出資・借入れを行った(一種のポンツイ金融、マルチ)<o:p></o:p>
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アングラマネーも、狙いの企業があると分かる。恐ろしいのは、このような企業実態が分からず株を取引することだ。エンロン事件(将来のキャッシュフローの見込み計上)にあるように、会計監査の厳格化とサブプライム事件(金融工学の安易な信頼)にあるように格付けの適正化が必要だろう。空売りで損をするのは主に一般投資家であり、その損がアングラマネーの利益になる恐れがあるからだ。<o:p></o:p>