都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

紫織庵(洛中 新町六角):関西文化の日で無料、大正時代の住宅は豪勢

2013-11-20 06:08:16 | 京都
間口9間半、奥行26間くらい、敷地は240坪( http://www.shiorian.com/company/index.html )丸栄株式会社とのつながりがあるようだ。大正時代の豪商が武田五一に洋館部分を設計依頼、他は和風。京都市指定有形文化財とあるが、現在京都市は国の登録有形文化財に移管したようだがこのリストにはない。(近くの久保家住宅(旧今尾景年家住宅) 現 瓢喜 は登録されている http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000005984.html )
中庭が前と裏にあるのも町屋ではなく住宅建築の特色だ。ファサードは塀しかない大塀造。前の洋館は応接だったと思われる。その屋上は鉾見物のデッキ(鉾見台)で奥の2階から連絡している。ライト風というが大谷石くらいしか共通点はない。小ぶりすぎて、スケールも違う。

和風と洋風の交錯、大正時代の特徴の廊下(プライバシー確保)、内縁(ガラスの発達)が特色だ。内縁のガラスは気泡の入っている古いもので大きく、昔はこれ1枚で家が建ったとのこと。お金持ち趣味がある。
内縁では、漱石の「硝子戸の中」( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%9D%E5%AD%90%E6%88%B8%E3%81%AE%E4%B8%AD )を思い出した。
 洋館部分は面白い。前の棟だけでなく後ろの棟2階の一部には暖炉もある。洋風生活への憧れだろうか。
 茶室は趣味が違った。珍しい構成で懐石料理のもてなし重視のような感があった。造作はお金がかかっている。
 土蔵は二棟連立で面白い。横引きの重い扉の下にあるゴマ仕掛けが面白い。耐火の方策や小屋組みが良くわかる。

 大正時代の町屋型住宅を知るには良い、近代と歴史の融合だ

コメント
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