会費は2千円だが、値打ちのある講演、野村さんは元気だ。庭園学会は知り合いもいないため気楽だ。講演は2部構成で桂離宮の設計コンセプトや歴史の背景と、スライドを用いた設計説明。
1.桂離宮の背景
桂離宮は源氏物語の澪標、松風を下敷きに住吉や松琴亭ができたのではないかという解説。また、白楽天の詩にある杭州、香爐峰、西湖の風景(桂川、東山と比叡山など)に桂離宮は似ているとのこと。月波楼の命名もこの流れのようだ、しかも中国らしき船の絵もある。七重石塔も同じ。橋の重なりも同じ。
さらに、智仁親王(と豊臣)、智忠親王(徳川 前田家)、後水尾天皇(徳川 東福門院)のつながりと桂に能力を発揮した背景の分析があった。
2.設計説明
こちらの方がずっと分かり易く楽しい。着目すべきは建物からの視点で庭を捉えていること。また、見返して設計意図を探っていることにある。何十回も桂離宮に参観したが初めての指摘が多く、感心した。
羅列すると
・垣根:笹垣(桂垣)、穂垣、木賊垣
・付近に多い竹は洪水から守るため→「下桂瓜畑のかろき茶屋」はどうしてか?
・小堀遠州の作ではないが、弟子たちが作った遠州のエッセンスがある
・暗明、開閉、斜め、動線のあまり(余分を打つ)、分節(真の飛び石は八条宮にならってか8つに分節)
・誘導は飛び石、高い飛び石は眺めを示唆、色が違っり高くなっている石も。曲がりの反対方向にも遊び
・くの字の動線、外した石は照明や遊び
・くの字の石は遠州好み
・石は隅でつながる、ルート限定と見た目の変化、角違え、市松模様も同じく角がつながる
・延段はビスタの示唆、建築の方向性
・御幸道を出る方向には比叡山
・鼓の滝は音が響くように石で囲み石橋も
・外腰掛の大石は高貴な方の位置を示すため段々高くなっている、手前には門があった
・松琴亭への飛び石が上がり、水平になるところが外路地と内路地の境界、主はここで待つ
・山手の道と海の道があり、山手の道が交差するところから三光燈籠に向かい橋が重なる
桂離宮は仕掛けが多い、また参観が楽しくなる
1.桂離宮の背景
桂離宮は源氏物語の澪標、松風を下敷きに住吉や松琴亭ができたのではないかという解説。また、白楽天の詩にある杭州、香爐峰、西湖の風景(桂川、東山と比叡山など)に桂離宮は似ているとのこと。月波楼の命名もこの流れのようだ、しかも中国らしき船の絵もある。七重石塔も同じ。橋の重なりも同じ。
さらに、智仁親王(と豊臣)、智忠親王(徳川 前田家)、後水尾天皇(徳川 東福門院)のつながりと桂に能力を発揮した背景の分析があった。
2.設計説明
こちらの方がずっと分かり易く楽しい。着目すべきは建物からの視点で庭を捉えていること。また、見返して設計意図を探っていることにある。何十回も桂離宮に参観したが初めての指摘が多く、感心した。
羅列すると
・垣根:笹垣(桂垣)、穂垣、木賊垣
・付近に多い竹は洪水から守るため→「下桂瓜畑のかろき茶屋」はどうしてか?
・小堀遠州の作ではないが、弟子たちが作った遠州のエッセンスがある
・暗明、開閉、斜め、動線のあまり(余分を打つ)、分節(真の飛び石は八条宮にならってか8つに分節)
・誘導は飛び石、高い飛び石は眺めを示唆、色が違っり高くなっている石も。曲がりの反対方向にも遊び
・くの字の動線、外した石は照明や遊び
・くの字の石は遠州好み
・石は隅でつながる、ルート限定と見た目の変化、角違え、市松模様も同じく角がつながる
・延段はビスタの示唆、建築の方向性
・御幸道を出る方向には比叡山
・鼓の滝は音が響くように石で囲み石橋も
・外腰掛の大石は高貴な方の位置を示すため段々高くなっている、手前には門があった
・松琴亭への飛び石が上がり、水平になるところが外路地と内路地の境界、主はここで待つ
・山手の道と海の道があり、山手の道が交差するところから三光燈籠に向かい橋が重なる
桂離宮は仕掛けが多い、また参観が楽しくなる