独自の文法論の展開と日本語の変化が論じられている。文法論は面白いが著作をまとめた内容で分りにくい。<o:p></o:p>
言葉の変化は面白い、知見としては;<o:p></o:p>
・「意味のすりきれ」という、意味の変化とその要因の分析<o:p></o:p>
・言葉の変化は100年ほどか、平城京から山城の平安京の70年で大きく変わる(万葉集が読めなくなり注釈が付く)<o:p></o:p>
・「誤った敬語」は文化審議会も要因<o:p></o:p>
・敬語の問題<o:p></o:p>
(あるお店の広告)「厳選された素材の~天ぷらがいただけます」→山の手の「食べる」の気取った言い方「いただく」が転用されたか<o:p></o:p>
「食べる」も「食う」、「食らう」の丁寧語→明治後期から昭和中期の獅子文六や山本嘉次郎の食べ物随筆にあの店では、うまいものを「食わせる」というのはもともとの「食う」、「食らう」からか<o:p></o:p>
「させていただきます」→責任回避、関西の商人の用語か、念仏宗系統が使い出したのかはじめは筋が通っていたのが転用、「したいと思います」、「命令形の減少」も指摘されている<o:p></o:p>
・「に」と「で」の混淆(こんこう)の指摘はうなずける<o:p></o:p>
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日本語の乱れの背景・内容が分り楽しめる著作だ<o:p></o:p>
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