都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

第4回 御所・離宮庭園セミナー「桂離宮の美を明日につなぐ」にて川瀬昇作さんと話す

2023-10-24 04:48:50 | 趣味

桂離宮のセミナー( https://book.gakugei-pub.co.jp/event-katsura-20231014/ )に行く。(3千円)

 開始前、川瀬さんから著書の「桂離宮・修学院離宮・仙洞御所 庭守の技と心」に宛名付のサインを頂く。

 その折の会話

①桂離宮に120回行ったが飛び石を足裏で感じるのが独特

②飛び石の質や配置に意味がある、ご指摘の松琴亭手前の主人の石は青石の縦打ちだ、そこから先の螢谷へは丸い同様の石が続く

(さらに石の周りも、土や玉石の変化(松琴亭前)などある)

 と述べると、本日のセミナーでまさに触れるとのこと、特にくの字の石の割れは独特、路地と露地の違いが庭(小道と露)にあるなどのご指摘も頂いた。

 プログラムは

第1部:野村勘治先生セミナー

・40分の予定が1時間を超過した

・モチーフは白楽天と源氏物語とあるが、ちょっと感じないが

・図面が正確:むかで山は女松山、その外は東松山(しい山)外腰掛入口の門と賞花亭南の山上亭(四つの腰掛があった)はない。住吉の松に対比して髙砂の松が紅葉馬場の先の西にあった

 

第2部:川瀬昇作先生セミナー

・30分程、写真が主体もっと長くお話を聞きたかった。

①ゆらぎ:葉、暖簾、動きがあり五感に訴える

②飛石:多様な石と組合せ、角の合わせ方などが特徴、明治に打ち直されたらしい(野村)、霰零しも柔らかい踏み心地

③石の傾き:山の排水に沿って飛石の表面も水はけ方向に向かう

④曲がり:松琴亭から蛍谷への飛石も曲がる

⑤四角の組合せ:園林堂の雨落ち(後の改修)と四角い飛石

⑥異質:白川橋、木杭も修学院は3段、桂はばらばら、松琴亭の前に会った丹塗り橋は一時のもの

・桂離宮の水面は北の取水と南の排水で傾いているらしい、琵琶湖疏水は0.5‰のため200mとしても10㎝位か

Q(当方から):松琴亭には前に橋が架かっていた時期もあった、茶道の導線として、白川橋があるが、御待合と卍亭の2つのルートがあったのではないか

A:野村 良く分からない

A:川瀬 裏の水路に橋の跡がある、今後説明したい(興味がある:実際卍亭の裏に細い水路がある)→バックヤードの導線か、船のバック導線も住吉の松の南にある

 

Q:造園家の質問に「石を割ってから合わせる手法は疑問だ」と川瀬さんの返答

 終了後、川瀬さんに名刺をお渡しし、受領もした。さすがに、何度も行っていると詳細が分かる。

 なお、今後に「御所・離宮庭園技術研究会(仮称)」の設立準備会発足とあった。参加したいものだ。

 有意義なセミナーだった。ポスト・パンデミックで庭も活動再開としたい

コメント
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