落第画学生の後、補足説明をしようと思いつつ忘れていましたので、慌てて追記
「我が闘争」の著者
ジョージ・タボリ
タボリのドタバタ喜劇「我が闘争」では、ショロモ・ヘルツルというユダヤ人がヒトラーを育て上げたことになります。
反ユダヤ主義では、救世主であるキリストを殺したのはユダヤ人であるというのが、ユダヤ人攻撃の重要な理由となっています。
以上の文脈からは「ヒトラーが登場したのもユダヤ人のせいだ」という解釈もでき、これも反ユダヤ主義だと批判されかねません。著者がユダヤ人でなければ、そういう非難が沸騰する可能性があります。が、著者がユダヤ人なので「変なユダヤ人」程度の陰口で済むわけです。
ついでに、他の演出でのミッツィさん(縫いぐるみ)
ニワトリのミッツィさんに「紋切型のユダヤ髭」が生えているのも細かい演出のひとつなのでしょう
もうひとり「ユダヤ人の強み」を利用したのが
ブルーノ・クライスキーです。
クライスキーは
中東紛争の激しい中でも積極的な親アラブ外交を推し進めました。これも彼がユダヤ人だったからできたことだと言われます。
OPEC本部がウィーンにあるのも、クライスキーの親アラブ外交の遺産と言えるでしょう。
更についでに、「ユダヤ人の救世主殺し」という反ユダヤ主義に対しては、アモス・オズが反論を行っています。
ユダの信仰
私もアモス・オズの分析に賛成です。