伊吹島が活気付くのは6月半ばから8月半ばまでの間だ。
漁港には舟が停泊していたが5時過ぎよりいりこ漁に出向する風景は壮観だと聞く。
いりこ工場に近づくといりこを煮るいい香りが漂ってくる。
バイクを止めていりこ工場の中を恐る恐る歩いたが老若男女大勢いるものの余り急がしそうではない。
休み時間かな?と思っていたらチリメンジャコ漁になっているものの余り獲れないと後で聞いた。
行けども行けどもいりこ工場で途中何箇所もお地蔵様が祭られていた。
魚網の修理風景だがのんびりそうに見えるが年間2ヶ月ほどのいりこ漁期間、心せわしく針を運んでいることだろう。
歩きつかれて聞いてみたらいりこ工場前の広場が島一周道路の一部だった。
島の人にいりこの事を聞くと関係ないような人でも我が事のように話してくれる。
いりこ漁は木、日が休みだそうな。
自然相手の漁業は木、日の休みでも天候がよければ働きたいだろうし操業日でも天候が悪ければ休みたいだろうに現場を知らない役人が決めたことだと不満を聞いたがまったくそうだと思った。
来年の瀬戸内芸術際の会場になるがいりこ漁期にかかることを心配している話も聞いたが一周道路のかなりの部分がいりこ工場の中だと思うと納得もいく。
それでも恐る恐るいりこ工場内を歩いていると網に乗ってるシラスを食べていいよと声をかけられた。
かろうじて砂浜だった場所にいりこ工場が建っているがそこさへ海に杭を打って場所を作っている。
5:10分、最終旅客船に乗ると7:50分、朝一番に乗って伊吹島に渡った元島民のいりこ工場でのアルバイトの人たちがドヤドヤと乗ってきた。
2ヶ月間のいりこ漁期は島に関係する人たちのお祭りみたいだ。
海岸のない島なので最終物のお土産はひとつも手に入らなかったが今年獲れたいりこ類をいろいろ買って帰った。
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