思わぬ暖かい日で毎月一日に開かれる切山昌平行塾への道中バイクでもさほど寒さは感じられなかった。
今回は斜面に咲く梅が楽しみだったがまだほとんど咲いてなかった。
去年も咲くのが遅かった。
がっかりしていたら同じく講義を受けていた女性からうちの梅は満開だと誘われた。
彼女の住む家は大きな谷を挟んでいるので見晴らしがよく私の好きな場所だ。
満開の梅の横には黄色いナイロンテープが張られている。
すずめがつぼみを食べにくるので張ったそうだ。
鳥類は紐類を張ると来なくなると言っていた。
若いころは広い斜面にいろんな農作物を作っていたが今は少しの野菜を作りいろんな花を植えて悠々自適の生活をしている。
満開の梅の並びには数本のサクラが植わっていて咲く順番を教えてくれた。
大きな桐の木の陰になってるサクラがあり桐の木を切りたいというので切らせてもらうことにした。
”倒し方わかるね?”と聞かれたので”反対方向から切ればいいんでしょう”といったが正解でなかった。
まず倒したい方向を少し切り反対から切るそうだ。
考えれば理にかなっている。
簡単に切り倒せると思っていたが木が大きいので真ん中ごろまで挽いたときのこぎりが動かなくなった。
倒れる方も挽いているので倒れるかもわからないと思い押してもびくともしない。
よく見ると切り口がかなり段ちでもう一本のこぎりを借りてきて切り口をあわすように切りなおしやっと倒した。
斜面に見慣れぬものがあるので聞いてみたら散歩の途中腰掛ける場所だった。
切山ではいろんなものを教わる。
今日の講義も面白かった。
杜甫の漢詩”春望”と言えばなじみはないが”国敗れて山河あり”といえばほとんどの人は知っていると思うがその背景と全文。
同じく干武陵の漢詩”勧酒”と言えばなじみはないが井伏鱒二の訳詩で
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
なら知っている人は多いと思うがその全文。
帰ったのは12時前。
女性の家でおよばれをしてきた。
第9回クラフト展(イエツァオグループによる)の作品作りで木の皮を使った花器作りがはかどらないがしばしの休息。
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