旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

蓮華王院 三十三間堂

2009年09月23日 | 旅 歴史
 京都府京都市東山区三十三間堂廻町にある蓮華王院こと三十三間堂です。
 三十三間堂は、正式には蓮華王院(天台宗)といい、内陣の柱間が33あることに由来しています。長寛2年(1164)、後白河上皇の勅願で平清盛が院御所法住寺殿(ほうじゅうじどの)西側に千体観音堂を建立したのがはじまりです。
 その後、焼失しましたが、鎌倉時代の文永3年(1266)に現在の本堂が再建されました。柱間の数が33ある横長のお堂は総檜造りで約120mあります。
 国宝 蓮華王院本堂(三十三間堂)は国宝に指定されています。三門跡のひとつの妙法院の仏堂なのです。
 中央壇上には鎌倉時代の仏師、湛慶(たんけい)が82才の時に手がけたという国宝の千手観音坐像があります。見る者を圧倒させます。全長335cmの大作です。
 左右に合わせて千体の千手観音立像が並んでいます。平安から鎌倉時代のもので実際には1001体あるそうです。これらは重要文化財に指定されています。
 国宝に指定されている二十八部衆立像は火災時に全部運び出されたと記録されていますが、諸説有るようです。
 国宝の木造風神・雷神像は鎌倉時代に作られたものです。外陣(げじん)に安置されていましたが、今は元通りの内陣に移されています。
 江戸時代には400回ちかく「通し矢」が行われ延べ100万本の矢が使われたそうです。お堂の南辺の柱や板壁には弓を張る時にその先端を差し込んだ小穴が残っています。 
「通し矢」は、毎年1月15日に一番近い日曜日に催されています。また頭痛封じの楊枝の(やなぎ)加持も行われています。
 宮本武蔵が吉岡と立ち会った場所でもあります。
 土塀を少なくしたり、粘土と砂を層状に重ねた「版築」地盤にするなどして耐震のための「揺れる建造物」となっています。
  蓮華王院の築地塀は重要文化財に指定されています。別名太閤塀ともいわれます。桃山時代の遺構で豪壮な感じを出しています。
 蓮華王院の南大門も重要文化財に指定されています。桃山時代に建てられたものです。門を入った右手に法住寺跡の碑があります。
 法住寺は藤原為光が建立した寺でしたが焼失し、その跡に後白河天皇が後院の法住寺殿を造営し、永暦2年(1161)後白河院政を執り行った場所でした。


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平安神宮

2009年09月23日 | 旅 歴史

 今日は京都市左京区岡崎西天王町にある平安神宮を紹介します。
 京都一の大鳥居をもつ平安神宮は、平安遷都1100年を記念して、明治28年(1895)に造営されました。平安京大内裏の正庁である朝堂院(ちょうどういん)の8分の5の規模で建造されました。
 社殿の柱はあざやかな朱に塗られ、宮廷風の雅やかさを感じさせます。社殿の背後を囲むようにある神苑は、広さ3万平方mで桜にカキツバタ、花菖蒲など四季折々に花が植えられています。
 本殿は昭和51年(1976)焼失後の再建で、祭神には、桓武天皇と孝明天皇を祀っています。境内は広大で、創建当時、この周辺で内国勧業博覧会が開催されたそうです。毎年6月1日、2日は薪能が行われるそうです。
 10月22日に行われる時代祭も平安遷都1100年を記念して始められました。勤王鼓笛隊を先頭に2千名もの大行列が、御所から平安神宮まで練り歩きます。
 京都は四神(蒼龍・白虎・朱雀・玄武)相応の地とされていました。
 蒼龍楼は西方の白虎楼と共に平安京朝堂院(ちょうどういん)の様式を模したものです。屋根は四方流れ、二重五練の入母屋造りで碧(みどり)瓦本葺きが施されています。
 庭園は7代目小川治兵衛の作庭です。
 白虎楼は東方の蒼龍楼と共に平安京朝堂院(ちょうどういん)の様式を模したものです。屋根は四方流れ、二重五練の入母屋造りで碧(みどり)瓦本葺きが施されています。
 平安時代以降、紫宸殿の南階下の西方に植えられた橘のことを「右近の橘」といい「左近の桜」と併称されています。儀式の時、右近衛府の官人がその側に列したことから名付けられました。
 平安時代より、紫宸殿の南階下の東方に植えられ、儀式の時、左近衛府の官人がその側に列したことから「左近の桜」と名付けられました。
 敷島の        
大和心を人とはば
朝日ににほふ
山ざくらばな
    本居 宣長


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