フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

5月21日(水) 晴れ

2008-05-22 01:41:20 | Weblog
  お昼前に家を出る。JR東京駅で地下鉄東西線に乗り換えるとき、いつも目にするものがある。立ったまま寄りかかるベンチ(何か名前があるのだろうが、私は知らない)。以前は普通のベンチだったが、ホームレス対策で撤去され、代わりにこれが設置されたのである。最初、何だろうと思った。カウボーイが馬でも繋ぎとめておくのかと思った(なわけないやろ)。都立現代美術館に陳列すれば、そのままオブジェとして通用しそうな代物である。実際、岡本太郎記念館で「座ることを拒否する椅子」(わざと座りにくく作られた椅子である)というオブジェを見て、苦笑したことがあるが、そうしたものに現実の場面で遭遇するとはそのときは夢にも思わなかった。事実は芸術よりも奇なり。

         

  12時半から現代人間論系の教室会議。私は司会進行役なので、少し早めに会議室へ行ってみなさんが来る前に「たかはし」のお弁当を食べる。2時から教授会なので、1時間半で全部の議題を処理しなければならない。しかし私が予想していたよりも、みなさん活発に発言されたので、最後はおせおせになってしまった。岡部先生、ごめんなさい。
  教授会は延々7時までかかった。いっそのこと月2回の開催にして、その代わり1回の会議時間は3時間を越えてはならない、としたらどうだろう。今日のように5時間に及ぶ会議というのはどうしてもウダウダした感じになってしまう。途中で一度、事務所に用があって会議室を抜け出す。陽光がまぶしい。

         

         

  空腹だったので、家に電話をして、夕食は食べて帰ることにした。ひさしぶりで「秀永」の木須肉(ムースーロー:豚肉と卵と木耳の炒め)定食を食べる。うまい。去年は毎週金曜日に6限(7時半終了)の授業があり、その後、「秀永」で夕食をとるのが習慣であったが、今年度は夜間の授業を担当していないので「秀永」に来る機会がなくなってしまったのである。「TAKANO」で苺とサクランボのレアチーズケーキを買って帰る。今夜は私も娘も息子も外食になってしまったので、機嫌を損ねたかもしれない妻へのお土産である。けれど妻は別段不機嫌にはなっていないようであった。私が考えているほどは、妻は「一家団欒」とか「夫婦水入らず」といったことに頓着がないようである。そうであれば、月に一度の長い長い教授会も、「秀永」での夕食を楽しみに耐えることができる。