フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月23日(土) 晴れ

2010-01-24 09:58:54 | Weblog

  9時、起床。急ぎの用件で電話やメール。気づいたらお昼を過ぎていた。
  朝食兼昼食をとりに外出。「鈴文」の暖簾をくぐる。今年最初の「鈴文」である。人間ドックが済むまではと控えていたのである。カウンター席は満席で、奥のテーブルで相席となる。30代と思しき女性二人組と、年齢不詳のスキンヘッドの大柄な男性。女性たちは二人ともとんかつはちゃんと食べたが、ご飯を食べ残してテーブルを立った。美しくない。ちゃんと心の中で「お百姓さん、ごめんなさい」と言っただろうか。そうは見えなかった。注文のときに「ご飯は軽めでお願いします」と言いなさい。私は心の中で教育的指導を行う。一方、スキンヘッドの男性は、とんかつはもちろん、ご飯、キャベツ、お新香、すべてきれいに平らげ、最後にお茶をゆっくり飲み干す。動きに無駄がない。できるな、お主。彼と私は同時に食べ始め、彼の方が30秒ほど早く食べ終わった。その30秒の違いは、彼がとんかつソースと辛子だけで食べたのに対して、私は塩とレモンで二切れ、醤油で一切れ、そして後半の三切れをとんかつソースと辛子で食べたことにある。彼が一刀流であるとすれば、私は三刀流である。塩→醤油→とんかつソースの順番は定跡だが、それぞれ何切れ食べるかはその日によって違う。「鈴文」でとんかつを食べることは、とんかつとの対話である。最初にいきなりとんかつ全体にとんかつソースをかけてしまうというのは、私の流儀ではない。スキンヘッドの男性と私は会計を済ませ、連れ立つように店を出たが、その後は、別々の道を歩いていった。
  食後のコーヒーは「ルノアール」で。モンブランも一緒に注文。川西政明『新・日本文壇史を読む。
  帰宅してから、録画してまだ観ていなかったTVドラマを観る。長谷川京子主演の『エンゼルバンク 転職代理人』(第一話)はけっこう楽しめた。『ドラゴン桜』のときのハセキョウを彷彿とさせる(というか、はっきりと意識した作りになっている)。あのときの生徒役の一人が(ブレイク前の)新垣結衣だったが、今回、ちょい役で彼女が出演していた。最初、似た女優なのかと思ったが、彼女だったのでびっくりした。友情出演というやつだろうか。これからも『ドラゴン桜』のときの出演者がこんな風に顔を出すのだとすれば楽しみだ。ちょい役といえば、勝間和代も本人役でちらっと登場していた。
  夕食はビフテキだった。昼がとんかつ、夜がビフテキ。す、すごい・・・。すごいが、これはもしかしたら昼食に自分だけとんかつを食べた私に対する妻のあてつけかもしれない。その可能性は十分にある。いや、もっと可能性としてあるのは、私が昼食に何を食べたのかを、妻はまったく気にかけていないということである。


「わーい、ビフテキだ」と手放しでは喜べない