フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月1日(日) 晴れ

2013-12-02 10:27:15 | Weblog

  8時半、起床。今日から12月だ。

    スープ(野菜)と林檎の朝食。

    林檎は皮ごと食べるのも美味しいが、林檎の皮を剥くという作業が好きなので、たいてい皮を剥いて、カットはせずに丸ごとかじる。

    11時に家を出て、池袋のサンシャインシティー・ワールドインポートマートで開催中の東京書作展(公募展)を観に行く。ときどきブログに登場する卒業生のTさんこと竹内愉咲さん(「愉咲」は号です)が出品されているからだ。

    会場に着いて、彼女の携帯に「いま着きました」と連絡すると、会場の奥から彼女が現れた。やあ、ひさしぶり。

    さっそく彼女の作品を見せてもらう。ブルーハーツの「リンダリンダ」(作詞:甲本ヒロト)だ。6月の同人展の「情熱の薔薇」に続いてブルーハーツの作品を取り上げたわけだ。「書」と「ロックンロール」という彼女の二つの関心を融合させる試みだ。

    歌詞のすべてを同じ比重で書くのではなく、特定のフレーズをクローズアップするのは、「情念の薔薇」のときと同じ手法で、そのときは「情熱の真っ赤な薔薇を胸に咲かせよう」だった。今回は「リンダリンダ リンダリンダリンダ」のリフレイン(その最初の部分)だ。「情熱」や「薔薇」という画数の多い漢字に対して「リンダ」という片仮名は軽い。腕の見せ所が難しいのではないかという問題を、彼女はひとつひとつの「リンダ」を異なる筆跡で書くというアイデアでクリアーした。なるほどね。

    私がじっくりと、仔細に作品を見て、写真に撮っていると(書道展は一般に写真はOKである)、背後で彼女が「恥ずかしい」「恥ずかしい」と盛んに言う。自分の分身を見られているような気分だったのだろう。


参考:6月の同人展での作品

   他の展示作品を彼女と一緒に観て回る。彼女の師匠にあたる方々の作品。さすがだ。

 

    タレントの「おさる」の作品。タレントの余技というレベルを大きく超えている。

    文部科学大臣賞を受賞した作品。大きな字の作品が多い中で、あえて小さな字で「百人一首」全作品を一枚の紙に書いた。その凝縮されたエネルギーは凄い。各行の頭を緩やかにカーブさせて丸みをもたせたのは芸の細かいところ。作品に内在するエネルギーで地表が隆起しているような印象を受ける。

    駅の東口にあるカフェ「TERVE!」に昼食をとりに行く。パンの美味しいカフェだ。

    二人ともパンとスープ(パンプキン)のセットを注文。

    サンドウィッチ(ベーコン)とパン(カンパーニュ)を追加で注文してシェアして食べる。

     彼女は表情の豊かな人だ。そしてトークの人だ。カフェには2時間ほど滞在した。

     実は、今回、私の卒業生のNさん(ブログでお馴染み)に一緒に来ませんかと声をかけたのだが、あいにく家族旅行の予定と重なってしまった。モスラ対ゴジラの対面はもうしばらく先のことになった(どちらがモスラでどちらがゴジラかというと、私のイメージではNさんがモスラで、Tさんがゴジラである。Nさんも「私がモスラというイメージなんですよね」と言っていた)。

 

 

     彼女の友人が3時半にいらっしゃるので、会場に戻る彼女と池袋の駅で別れた。

     私の研究室に飾る作品を書いてくれませんかとお願いすると、快諾してくれた。どんな字を書きましょうと言われたので、「単純な生活」(シンプルライフ)と書いて下さいと依頼する。楽しみだ。

     電車が蒲田に着くころ、夕日が沈もうとしていた。夕暮れの街を俯瞰しようと、東急の駅ビルの屋上に上って、都内唯一の屋上観覧車に乗ってみる(消防法の関係で屋上に観覧車を新規に作ることはもうできない。これが最後の観覧車なのだ)。遠く富士山が見えた。

   「phono kafe」にちょと顔を出してから(たぶん本日最後の客)、帰宅。

     本日の夕食のメインは、鶏肉と野菜のうま煮。文字通り、とてもうまかった。