7時半、起床。
パン、サラダ(ハム、トマト、コーン、レタス)、冷麦茶の朝食。
大学の健康保険組合から「健康保険被扶養者調書の提出について(督促)」という件名のメールが届く。7月末日までに提出すべき書類がまだ提出されていないので至急提出するようにという内容である。おかしいな、その書類なら7月中旬に投函したはずである。すぐに担当者に電話をして、提出したはずですがというと、調べてみてのちほどお電話しますとのこと。
今日は絶対にジムに行こうと昨日は思っていたが、明日までに終わらせないとならない課題がいくつかあって、ジムは止めて、そのかわり、夕方、ちょっと散歩に出る。
出がけに机の上の書類の山を見てみたら、なんと、「健康保険被扶養者調書」が出て来た。投函したというのは私の勘違いで、提出していなかったのだ。さきほどの担当者に電話をして、すみません、私の勘違いでした、書類は手元にありました、ごめんなさい、と謝る。「ごめんなさい」のところで、電話口の女性が思わずクスリとしたのが分かった。大の男が、それも教員が、「ごめんなさい」と殊勝な口調で言ったのが可笑しかったのだろう。私の言語感覚では、「すみません」という言葉は軽い。お詫びの気持ちをちゃんと伝えたい場合は、「すみません」ではなく、「ごめんなさい」と言うことにしている。「申し訳ありませんでした」といういい方もあるが、これは、なんだか、組織の不祥事を責任ある立場の人間が記者会見をして深々と頭を下げるときに言う言葉のような気がして、個人対個人のレベルでは使う気になれない。
夕陽の街を歩く。
「テラス・ドルチェ」で娘と待ち合わせる。散歩に出る前に、外にいる娘に電話をして、渡したい書類と本があることを伝えておいた。
渡したい本というのは、大正3年に早稲田大学出版部から出た坪内逍遥訳のシェークスピア『ヴェニスの商人』。「日本の古本屋」のサイトで調べて、愛知県尾張旭市の「永楽屋」に注文して、今日届いたのである。劇団獣の仕業の次回の公演(11月1日~3日)は、前回の「空騒ぎ」に続いて、シェークスピア作品を取り上げる。脚色と演出を担当している娘は、坪内訳を参照していて、図書館の本をコピーして使っていると聞いたので、原本をプレゼントしたのである。
「テラス・ドルチェ」を出て、ここで娘とは別れるつもりであったが、「どこに行くの?」と聞かれ、「鎌倉帽子屋」で散歩のときに被る帽子を買おうと思っていると答えると、「私も帽子が欲しいと思っていたところなの。一緒に行っていい」というから、もちろんいいよと答える。
「鎌倉帽子屋」恒例の全品半額セール。娘は正札がすでに半額で表示されていると勘違いしていたようだが、そうではなくて、正札の半額なのである。
私は麻のハンチング帽を、娘もハンチング帽(ただしもっと飾り気のあるもの)を購入。娘の分も私が払う。
購入したばかりのハンチング帽は、袋には入れてもらわず、正札等を取ってもらって、被って店を出る。娘も同じ。「私たちいまお店の宣伝に一役買っているわね」と娘が言った、「この先、5メートルくらいの範囲でね」。
これから靴屋でスニーカーを見ていくという娘とはここで別れる。
帰宅すると、家の前の道路になつがいた。「なつ!」と呼びかけても、振り向かない。薄情な屋奴だ。
夕食はハンバーグ。
デザートはいただきものもう1個のメロン。こちらもちょうど食べごろだ。
夕食後、今日が投句の締め切りの10日の句会用の句を作る。一句目はすぐに出来た。二句目は原型はすぐに出来たが、推敲しているうちに最初とはだいぶ違くものになった。三句目は、兼題の「風」を使った句。軽くて、ちょっとセンチメンタルな句になった。これでよし、と紀本さんにメールで送る。