フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月12日(火) 雨のち曇り、そして晴れ

2014-08-15 02:58:45 | Weblog

6時、起床。雨の音がする。それもかなり強い雨だ。風はないので、横なぐりの雨ではないが、細かな滝のように垂直に地面に降り注ぐ雨である。信州旅行=晴れというパターンがついに崩れた。連勝記録はいつか止まる。それはしかたがない。雨の日には雨の日の楽しみ方があるだろう。

安楽亭の朝食は信州旅行の楽しみの1つである。庭で獲れたトマトがふんだんに使われている。

 

 

 

朝食の後、傘を差して、近所を散歩する。雨に煙る里山や、雨に濡れる石仏たちの写真を撮る。雨の日の写真は雨の日でないと撮れない。

写真を撮っているときは気づかなかったが、安楽亭に戻ってみると、全身がかなり濡れていることに気づく。体が冷える。「あきれた人ね」とK夫人に言われる。Kは黙って笑っている。老犬のシローはもうほとんど耳が聞こえない。

10時に安楽亭を車で出発。

小淵沢の駅に寄って、列車の時刻を確認してから、蕎麦屋「眞」へ。3人とももりを注文(+焼き味噌)。K夫婦は2枚で、私は1枚。朝食をしっかり食べたこともあるが(普段の私は朝食は軽く済ませることが多いし、抜くことも珍しくない)、これから先のことを考えてもいた。旅の楽しみの中心的な部分に「食べる」ということはあり、あれもこれも食べたいので、一回の食事は控えめにしておくのが旅の心得である。

小淵沢12時11分発のあずさ55号に乗って松本へ向かう。K夫妻と次に会うのは11月になるだろう。お世話になりました。

朝はあれほど降っていた雨だが、しだいに雨脚が弱まってきた。もしあいかわらずの強い雨であれば、松本で途中下車するのはやめて、今日の宿泊地である長野まで行ってしまおうかと考えていたのだが、当初の予定通り、松本の街歩きをすることにした。

まずは「たくま」で腹ごしらえ。チキンカツカレーを注文。「眞」で食べた蕎麦は前菜みたいなものだった。トンカツではなく、チキンカツを選択したのは少しでもカロリーを抑えるためである。今日はまだ先が長い。

さて、松本散歩開始。松本は工芸の街で、そういう店を見て歩く(買い物もする)のが楽しみである。

中町通りを歩く。もう雨は止んでいる。

トイレを拝借するつもりで入った「蔵シック館」で、たまたまやっていた尾形祐美という作家の展示会がよかった。ご本人がいらっしゃたので、少しばかり話をうかがう。原画は手が出なかったのでポストカードを購入する。

 

「coto.coto」は必ずのぞく小さなギャラリーである。陶芸の作家の展示会をやっていた。

女鳥羽川の川岸の道を歩く。

「おきな堂」で一服。二階席に案内され、コーヒーとプリンを注文。

16時5分松本発のしなの15号に乗って長野へ。だんだんと雲が薄くなって、空が明るくなっていく。

長野に着き、ホテル(チサングランド長野)にチェックイン。部屋はシングルだが、ベッドはダブルで、室内もゆったりしている。

時間は5時を少し回ったところ。夕方から善光寺の参道でお花市という催しがあるというので、出かけてみることにする。けっこうな人出である。

お盆用のお花を売る市というのが本来なのであろうが、さまざまな露店がたくさん出ている。

仁王門を通過。

山門を通過。盆踊りの櫓が組まれている。

本堂に到着。

お参りをすませて、いま来た道を引き返す。

仁王門前の「長門屋」でかき氷を食べる。氷イチゴが270円とはずいぶんと庶民的な店である。クーラーを入れていないところもいい。

夕闇が迫ってきた。

夕食はこの店でとることにした。看板に書かれた「ステーキ丼」の文字に惹かれる。『孤独のグルメ』シーズン4第3話で登場した箱根宮ノ下の「いろり家」のステーキ丼を思い出したのである。信州牛であるが、美味しい牛肉というのは全国どこで食べても美味しいものである。

築100年の映画館「相生座」。本日最後の上映はすでに始まっている。

新田町交差点の広場では、コンサートが行われていた。

ホテルの部屋に戻り、そろそろ寝ようかという頃、卒業生(論系ゼミ4期生)のTさんからメールが入る。「長野へようこそ」。地元のテレビ局で働いている彼女とは明日昼飯を食べる約束をしているのだが、さきほど目にしたコンサートの手伝いを今日はしていたそうである。