8時半、起床。
今日から8月。今年は早い梅雨明けで7月がまるまる真夏だったから、ようやく8月かという感じだ。まだまだ夏は続く。夏好きとしてはたらまないが、同時に散歩好きでもあるので、35度は越えなくていいかなと思う。過ぎたるは猶及ばざるが如し。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
10時に家を出て、大学へ。
11時に「マルハル」仲間のアヤカさんがコウノスケ君とアオイちゃんを連れて研究室にやってきた。最近将棋にはまっているというコウノスケ君のお相手をしましょうと約束をして、今日がその日なのである。コウノスケ君を残してアヤカさんとアオイちゃんは帰って行った。2時間したら迎えに来ていただく。
さあ、始めようか。まずは平手で。作法にのっとって振り駒をして、私が先手になる。コウノスケ君が「あちゃ~」という顔をする。先手をもちたかったらしい。
初手から6手目。コウノスケ君は〇86歩と飛車先の歩を突いた。普通は〇34歩と角道を開けるところである。もちろん〇86歩はない手で、●86同歩と取られてただの歩損である。この後は〇84飛、●78銀、〇74飛、●87銀と進んだ。
コウノスケ君の差し手は子どもが将棋を覚え始めた頃によくあるもので、やたらに飛車ばかりを動かしてくる。もちろんこれでは(ある程度将棋を知っている相手に)勝つことはできない。将棋というのは総力戦であり、全部の駒を有効に使って(ある駒は攻撃に参加し、ある駒は守備に貢献する)指すものである。おそらくコウノスケ君が日頃差している相手は彼と同じあるいはそれ以下のレベルの子どもたちなので、飛車ばかり動かしても勝てていたのだろう。まずはその戦法では通用しないということを教えなければならない。それは言葉で言ってもダメで、身を持って知らしめなければ。私は平手、二枚落ち(飛車角抜き)、六枚落ち(飛車角桂香抜き)、さらには八枚落ち(いわゆる二枚金)でコウノスケ君を負かした。子ども相手に大人気ないというなかれ。コウノスケ君は目に涙をためている。泣くもんかと堪えている。うん、それでいい。負けて悔しいという思いがあるのであれば、強くなる素質がある。
ここから指導は第二段階に入る。八枚落ちの戦法を伝授する。将棋には戦法(定跡)というものがあるのだ。最初に飛車ではなく角を使う。〇34歩と角道を開け、続いて〇44角と出て、先手の17歩に狙いを定める。当然、先手は右の金を移動してその地点の守備に当たるが、1筋の歩を突いて行って、香車で、さらには飛車も1筋に展開して、数の攻めで敵陣に攻め込む。多勢に無勢。先手は後手の攻めを支えきれない。将棋とはバランスである。「一対一」で向かい合っているところでは、先に仕掛かけてはいけない。攻め駒を集結させ、数の上で優位になるようにもっていかなくてはならない。それまでは仕掛けてはダメだ。急いては事を仕損じる。子どもにはこれが難しい。しかし、何度も失敗を経験するなかでそれを学んでいく。
下の図は本日最後の一局。私の陣地に攻め入ったコウノスケ君の初勝利は目前である。このときアヤカさんからコウノスケ君のケータイにお迎えのメールが入ったので、「もうすぐ勝つよ」と返信をさせた。しかし、これがいけなかったかもしれない。ここからコウノスケ君の緩手・悪手が続き、大逆転で私が勝ってしまった。将棋を知っている方からすると、一体どうしたら、ここから先手が勝つのか不思議に思われるだろうが、勝っている将棋をきちんと勝ちきるというの簡単ではないのである。勝って兜の緒を締めよ。どうやっても勝ちに見える局面でも、緩手や悪手は存在する。そして往々にして人はそれに手が行ってしまうのだ。これ、人生に似ている。
しかし、今日一日(わずか2時間)でコウノスケ君は格段に進歩した。なにより「数の攻め」という将棋の基本中の基本を理解したことが大きい。8枚落ちを卒業するのにそれほど時間はかからないでだろう。
お迎えに来たアヤカさんとアオイちゃんにコウノスケ君を渡して、私はそのまま「たかはし」に食事に行く。
二重弁当を注文。
最初に海老フライから食べるのは崎陽軒の「赤飯弁当」のときと同じ。
2時から臨時教授会。
それを終えて、研究室に戻り、アヤカさんからいただいたお土産(先日山梨にいかれたそうだ)をお八つに食べる。
信玄餅。見た目は葛餅に似ているが、求肥である。
5時からMSさんのゼミ論指導を1時間ほど。
今日はこの後、卒業生のアズサさん(論系ゼミ1期生)が仕事終わりに研究室にやってくる予定であったが、仕事でトラブルがあって、延期になる。
妻には今夜は夕食は済ませて来ると言ってしまっていたので、どこかで食べて帰ろう。
蒲田のサンロード商店街。飲食店が多く、昼間よりも人出がある。
「金春新館」。羽付餃子で有名な店の一つ、その西口店である。
冷やし中華(700円)。外連味のない冷やし中華である。
餃子(312円)。冷やし中華と一緒に出てきたらどういう順番で食べようかと考えていたら、餃子は冷やし中華を食べ終わる頃に出て来たので、考える必要がなかった。4個だが、ボリューム十分だった。
食後のコーヒーは同じサンロード商店街にある「テラスドルチェ」で。店に入ると、店員さんが「8時までですが、よろしいですか?」と聞いてきた。腕時計を見ると、7時半である。30分あれば十分だ。
トンカツ(チキンカツ)、天ぷら、そして餃子の後はコーヒーである。
帰宅すると、妻が「あら、早いのね」と言った。かくかくしかじかであると事情を説明する。妻は夕食はサラダだけだったそうだ。仕事先で昼食に食べた鮪の中落ち+かき揚げ丼がボリューミーで、お腹がよかったのだそうだ。
スイカを食べる。甘い小玉スイカで、皮の近くまで美味しい。
綾野剛主演の『ハゲタカ』(第2話)をネット配信で見たら、面白かった。NHKで以前にやったもののリメイクかと思って初回を観なかったのだが、違う話だった。初回から観るのだったと後悔する。
深夜、ウォーキング&ジョギング。
2時半、就寝。