フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月2日(木) 晴れ

2018-08-03 21:49:20 | Weblog

8時半、起床。

先月下旬に購入した『NHK俳句』8月号をパラパラと読んでいたら、6月の入選・佳作句の欄に自分の句が載っていることに気付いた(遅い!)。

 青梅や笊(ざる)一杯の可能性 たかじ

「青梅」は選者の宇多喜代子の出した兼題である。青梅というのはこれからいろいろなもの(梅酒、梅ジャム、梅干など)になっていくということを詠んだ句である。「青梅」は夏の季語だが、「青春」を連想させる言葉でもある。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昨日と今日の『半分、青い』。鈴愛と涼次の離婚は決定的になった。それを象徴する言葉が、映画監督になる夢を語る涼次が言った「家族は、邪魔になる」だった。言ってしまいました。これはもう取り消せない。近代社会では「一番大切なものは家族」ということになっている。実際の行動のレベルでは疑わしい人がたくさんいるけれども、言葉のレベル、観念のレベルでは「家族が一番大切」なのである。近代社会は人々が共同体(ムラ)を離れて都市に移動して赤の他人に囲まれて暮らすようになった社会である。だから「あたたかい家族」が「冷たい世間」とワンセットで求められるようになった。家族のあたたかさの燃料は愛情である。愛情には人と人、人と集団の結びつきを強める作用がある。その愛情が一番濃密に存在する(と期待される)のが家族なのである。そのいわば近代社会における聖地である家族を涼次は冒涜したのだ。彼にとって家族よりも夢が上位に位置している。家族は夢に向かって歩こうとしている者の足かせであると。「一番大切なものは夢」。これは現代における一種の新興宗教である。そのお題目は「あきらめなければ夢は必ず叶う」である。漫画家をあきらめた女と映画監督をあきらめた男が、出会ってすぐに(一週間足らずで)結婚した。女には夢の代りに子どもができたが、男は夢をあきらめることができなかった。「家族は、邪魔になる」と言った涼次に「死んでくれ」と鈴愛は返した。夢のために家族を捨てようとしている涼次に、命と引き換えなら許す(=絶対に許さない)と鈴愛は言い放ったわけだ。極限の言葉の応酬である。このとき鈴愛は近代社会の理念の代弁者である(「家族を捨てるんか? ウチはあんたをそんな子に育てた覚えはない」と言って涼次を平手打ちにした叔母の光江も同様である)。しかし涼次は鈴愛と花野の元を去って行った。家族を捨て、夢を選んだのだ。コアな視聴者(主婦)のほとんどは涼次にあきれただろう。涼次の好感度は暴落し、その結果、物語のヒロインである鈴愛は視聴者の同情を得て、離婚後の人生を生きることになる。すなわち涼次を人身御供にすることによって物語は救済されたのだ。

妻と「phono kafe」へ行く。

作製したメッセージカード(説明書)を持って行く。

展示したのは10作品。同じものは1つもない。

妻は昼食を食べて帰ることにした。

私は朝食を食べてまだ1時間ほどしかたっていないので、桃パンと梅ソーダ。

昼食を食べに出たのは4時頃。この時間にしっかりした昼食を食べるわけにはいかない。「そば新」に入る。

ざるそばを食べる。汁に卵を落とす。

「カフェ・スリック」に顔を出す。

グレープフルーツ・セパレートティーは最近のお気に入りだ。

8月のシフォンはチョコレートミント。

テーブル席が空いたのでカウンター席から移動。ダージリンをカップで。

 焼きあがったシフォンケーキの容器を酒瓶にさかさまに差して冷ましているところ。へぇ、こんなふうにするんですか。

5種類のシフォンケーキ。

マダムがコーヒーの学校に通っていた頃のクラスメートだったヤグチさんが柏からいらしていた。マダムはいち早く店を開いたが、ヤグチさんはこれからである。カフェを始めるのは大変なのだ。マダムが開店できたのは彼女がオーナーである新築マンションの一階を店舗にしたからで、「もしここが貸店舗だったら経営は赤字です。黒字にするためにランチメニューを始めたり、閉店時間も遅くしてお酒も置かなくてはならないでしょう。もちろんテーブルの数も増やさなければなりません。そしたらこんなふうに先生とおしゃべりしている時間はなくなるでしょう」とマダムは言った。私にとって「カフェ・スリック」は「おしゃべりカフェ」だが、それが「もの思いカフェ」になってしまうわけだ。それは困るな。

「鳥久」に寄って唐揚げを買って帰る。

駅ビル東館の「くまざわ書店」で文庫本を4冊購入。

 佐藤優『いま生きる階級論』(新潮文庫)

 小山田浩子『穴』(新調文庫)

 荻原浩『月の上の観覧車』(新潮文庫)

 マイク・モラスキー編『闇市』(新潮文庫)

夕食は炒飯、鶏の唐揚げ、 サラダ、味噌汁。

冷や飯が一定量に達したのである。

鶏の唐揚げはけっこうボリュームがある。一つでよかったか。

『ハゲタカ』第三話をリアルタイムで観る。NHK版『ハゲタカ』よりもテンションが高い。原作は真山仁だが、なんだか池井戸潤みたいである。

深夜、ウォーキング&ジョギング。

2時、就寝。