8時、起床。
トースト、サラダ(鶏のササミ、トマト、レタス)、紅茶の朝食。
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お昼に家を出て、大学へ。
1時過ぎに研究室に卒業生のBさん(論系ゼミ3期生、2013年卒)がやってくることになっているが、私が研究室に着くのが同じ頃になりそうだったので、電車の中からメールをすると、九段下にあるイタリア語の学校の授業を終えたBさんが私と同じ地下鉄に乗っているらしいことがわかったので、研究室ではなく、駅の改札で待ち合わせ、そのまま「たかはし」に食事に行く。
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Bさんと会うのは昨年の7月に会って以来だから7か月ぶりである。前回会ったときに、次は秋に「パン日和あをや」にまた行きたいですと言っていたので、秋になってメールをしたら返事がなく、そのままにしていた。仕事が忙しいか、彼氏でもできたのかと思っていたが、そうではなくて(それだけではなくて、というべきかもしれない)、夏ごろからケータイのアドレスに迷惑メールがものすごく来るようになって、ケータイのアドレスに来るメールを開かなくなっていたそうで、最近になって私からのメールが来ていることに気付いたとのことだった。スマホが普及してケータイのアドレスが使われなくっているという話は最近よく聞くが、ガラケー派には状況はますます不利になってきてる。
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二人とも刺身(ブリ一点盛り)定食を注文。
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脂ののったきれいな色をしている。先月に食べたときはもっと赤味が強かったが、前回は背中(今回は腹)だったようである。
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肉豆腐を単品で注文してシェアした。刺身定食+肉豆腐は素敵な組み合わせだ。
ごちそうさまでした。
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デザートは「カフェゴト―」で。
Bさんは「カフェゴト―」は初めてとのこと。私とはすでに神楽坂の「SKIPA」と蒲田の「まやんち」と「phono kafe」には行っているので、これでグランドスラム達成です。最近は「パン日和あをや」がすっかり主要なカフェとして定着しているので、それを含めて五冠王達成と言ってもよいでしょう。
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飲み物は私はセイロン風ミルクティ、Bさんはウィンナーコーヒーを注文。
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ケーキは洋梨のフランとバナナタルトをハーフ&ハーフでいただく。
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あいにくの天気なので、カフェの梯子はせずに、研究室(カフェオオクボ)へ。
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Bさんのこの後の予定を聞いたら、7時から渋谷で大学時代の友人と食事をするというので、時間に追われることなく、夕方まで研究室でおしゃべりをする。研究室に来る前の「たかはし」でも「カフェゴト―」でもおしゃべりをしていたから、1時から6時まで延々5時間もおしゃべりをしたことになる。よくそんなにしゃべることがあったものだと思うが、 Bさんに言わせると私は話を引き出すのが上手ということらしいが、それは見方を変えて言うと、Bさんの側に話をしたい、話を聞いてもらいたいという欲求があるからであって、私は誘因として作用しているに過ぎない。
話の具体的な内容は主としてBさんの職場の話やプライベートな話なので、ここでは紹介することができないが、一般的な話題としては私とBさんの共通の趣味である「写真」の話がある。
私は卒業生と会ったときはその日の写真を撮って(もちろん相手の承諾を得た上で)ブログにアップしている。今日のブログにもすでにBさんの写真が数枚載っているが、これは何の注文もせずに撮ったもので、いずれもBさんが写真を撮られるときの定番的な表情、すなわち「チーズ的笑顔」をBさんはしている。われわらは子どもの頃から家庭や学校で「チーズ的笑顔」で写真を撮られる訓練をしているので、それが自然な行為のように思い込んでいるが、実は不自然な行為なのである。人間の表情はもっと多様だ。なぜ多様な表情の中から「チーズ的笑顔」に限定して写真を撮られるのかというと、そういうものだと思い込まされているからであり、同時に、そう振る舞うことが楽だからである。パフォーマティブに振る舞うというのはそれなりにエネルギーが必要なのである。だから「チーズ的笑顔」というのは怠惰の産物でもある。
何枚か「チーズ的笑顔」の写真を撮った後で、ちょっと注文をしてみる。
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「笑顔を作らなくていいですから。」
Bさんは私の意図を瞬時に理解して、こんな表情をしてくれた。
よし、これで「チーズ的笑顔」の世界から離脱で来た。
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ただ、普通の人は、「笑顔を作らなくていいです」と言われても、では一体どうすればいいのかと戸惑ってしまうものである。「チーズ的笑顔」の呪縛は強いので、そこから解放されると頼りない気分になるものである。作文指導で、「思った通りに書け」と言われるのと同じである。
そこで小道具が役に立つ。
「カップを持ってみてください」と私はBさんが飲んでいるコーヒーカップ(カフェ仲間の陶芸家、清水直子さんの作品である)を指示した。
さきほどの少し不安気な表情が和らいだのではないだろうか。手にしたコーヒーカップが「拠り所」として機能しているのだ。
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ここでもう一つのリクエストをした。
「カメラを見ないでください。」
「カメラ目線」というのも「チーズ的笑顔」と並んで強力な呪縛である。ここからも離脱してほしい。視線は360度、どこへでも向けることが可能だ。なんだったら目を閉じることもできる。でも、普通の人は、「カメラを見ないでください」と言われると、では、一体どこを見ればいいのかと不安になり、文字通り視線が空中をさまようようになってしまいがちである。ここで、さきほど手に入れた「拠り所」が役に立つ。つまりコーヒーカップに視線をやることができるのだ。
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「笑わなくていいです」というのは「チーズ的笑顔」を封じるためのもので、自然にこぼれる笑みはその限りではない。
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もちろんあふれ出る笑顔もOKである(笑)。
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小道具(コーヒーカップ)のほかに、具体的なポーズや動作をリクエストすることも、パフォーマティブな写真を撮るには有効である。
長い髪を後ろで束ねる(ポニーテイルにする)ことをリクエストしてみた。これは束ね終わった結果を撮るためではなく、その過程を撮るためである。写真は静止画なので、動作の結果を撮るものと思い込みがちだが、そうではなくて、動作の過程も(コマ割的に)撮れるのである。
「不動の姿勢」は「チーズ的笑顔」「カメラ目線」と並ぶ第三の呪縛である。ここからも離脱してもらう。
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この一連の写真のBさんは「強い女」のイメージである(これからエイリアンやゾンビとの戦いが始まるみたいだ)。
Bさんは就活中にある企業の面接で、「あなたは箱入り娘のように見えますね」と言われたそうだが、この写真のBさんなら、「人を見かけで判断するのは人事の担当者としていかがなものでしょう」と言い返しそうである(笑)。
最後にもう一つの小道具を渡した。カメラである。女性は長らくカメラの被写体だった。これからはどんどん撮る側にも回りましょう。拳銃を持って向かい合うようにカメラを持って向かい合う。
「撮る―撮られる」の関係性をジェンダーで固定しないことです。
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7時、帰宅。
夕食は青椒肉絲、蓮根と挽肉の炒め、サラダ、タマゴとワカメのスープ、ご飯。
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