嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

TT3・2ドライビングマニュアル第14章 Rはドライバーが決める?

2005-07-13 19:49:39 | 
DSC0830もうすぐ3年になろうか、という以前のお話ですが、‘87ゴルフ2に乗って、とある峠を下っておりました。まあ普通のペースです。クネクネのヘアピン区間が終わって、比較的路面もよく、道幅もたっぷりの曲率ゆったり、したがってスピードもそれなりに、の区間をさらに下っておりましたら左コーナの先の進行方向左側の路肩にあったチェーン装着場からゆらーりと右折して山を登ろうとするクルマが右側から接近する私のクルマにまったく気がつかずに合流を図ってきました。

こちらの速度メータ読み60、んが、発見のタイミングがコーナの曲率のせいであまりにも遅く、あえなく激突!!フルブレーキングとステアで何とかかわそうと試みたのですが、ギリギリのところでどうにもなりませんでした。「ターセルさまさまやわ(爆)」、の右フロントドアに当たりながら路面右肩のガードレールにササりました。幸い私も同乗者も首の捻挫で済んだのですが、ターセルに乗っておられたドライバー他2名さまは3ヶ月もの入院を余儀なくされました。右側にまったく注意を払わずに発進したドライバーさんは文字通りの不意打ちを食らったせいでICU暮らしを余儀なくされるほどの大事故でした。いうまでもなく速度差のなせる業です。かたや発進直後、こちらは衝突時30はいってたでしょう。どちらがどう、ではないのですが、事故はこうして何の前触れもなく突然に起きます。

厄年だったとか、体調イマイチだったとか言い訳を並べてみたところで過失割合(8:2)が変わるわけでもありません。双方のクルマが共に走っていた場合のほとんどでは両方が悪いから事故が起きます(追突は想定の範囲外)

大事にしていたゴルフ2が廃車になってしまったのもショックなら、相手に怪我をさせてしまったのもショックでしたが、お見舞いに行ったり、反省したりの中でひとつ気がついたことがあります。
現場は緩い左カーブの先、わたしのゴルフは左ハンドル(以下LH)でした、しかもここらあたりの山道ではよくあるのですが、路肩に生えた背の高い草が路面にまで張り出して視界をさえぎっていました。LHで相手の発見が対RH比で一瞬遅れる、さらに路肩の草、いっぽうのターセルにしても見てなかったとはいえコーナ出口の右折、しかも草に視界をさえぎられながら、です。後で事情を訊いたらば、トーゲの頂上にある温泉に行く道中、速いクルマにあおられてしまい、ウザかったので、そいつをやりすごすためにしかたなく進行方向右側のチェーン装着場に入り、やり過ごしてからの発進だった、とのこと・・・つまりドライバーは「またあおられやしないか」、と下から登ってくるクルマ、すなわち左方向にのみ気を取られて発進してしまった、というわけです。ま、ここで私のクルマにABSがついてたら、とか私が制限速度守ってたら(50ですた)、とかそいう反省は私が事故後3ヶ月に渡って済ませてありますから(涙)こっちへおいといて・・・

今回はコーナのRをドライバーが積極的に決める、というお話です(前フリなげーよ)

んま、前フリとタイトルでバレバレですが(爆)、コーナのRはできる限り直線をイメージして抜けるようにします。もちろん遠心力を弱めるためですね。なもの小学校4年生の理科で習ってるんでえ、とはごもっともですが、コーナの曲率を弱める、という意図でこいつを思い出すお方なんて私と同じ事故にあう確率これでもか、なのでご注意ください(違)、右コーナに近づいているのならクルマをできるだけ左に寄せる。つまりアウトからの進入。左ならばその逆。俗に言う「アウトインアウト」の「アウト」ですね。

センターラインはまあ超えるとロクなことがありません。あの付近はまあ「掃き溜め」です。パンクの一番の原因になる木ネジなんかが転がってる、と思ってちかづかないほうがよいでしょう。

で、このラインどりには実はメリット大有りです・・・そう、視界です!コーナの入り口でアウトに寄る限りコーナリングの初期から終わりまで視界はよいはずです。したがって安全マージンを高くとることができます。おもに障害物のハケーンに効きます。
RHのクルマならば右コーナの先にある障害物の発見が一瞬ですが「必ず」遅れます、LHの左コーナで私が事故に遭遇したのもまんざらこいつが原因のひとつではない、とはいえません。ほんの一瞬、コンマ数秒なのでしょうが、事故を経験なさった方ならお分かりになるはずです、このコンマ数秒の重さはハンパではありません。もしもRHだったらあの事故は起きなかった、だなんていえやしませんが、この事実を反芻しながらコーナリングをするのとしないのとでは大違い。件のコンマ数秒を味方にすることができるかどうかの分かれ目です。

あなたがマクラーレンF1に乗っていない限り(爆死)RH、LHともに視界には必ず落とし穴がある、とそいう事実をご記憶いただければ、と思い恥をさらしてみますた・・・