ズガーン! ドレープのチェスターフィールド・コート。1cmにもなろうかという厚みを持つフランネルで作られたビミョーな造形を見よの独特な一着です。
極端なまでのウエスト近辺の絞りとスーパーマキシレングスと呼ばれる床から計ったほうが早いくらいな長々着丈。さらにコンケーヴドショルダーと呼ばれる「いかり肩」を演出する肩近辺の造形、と文法どおりの一着です。
色はグレイ+ベージュのビミョーなギャングカラー・・・これもフィルムノワールあたりで、最初の5分前後で殺されてしまうギャングにもってこいの衣装といえるわけですが(爆)、どっこい、短丈の「うわっぱり」みたいなコートばかりがもてはやされる昨今では「浮きまくる(爆)」ほかに着ている本人はなにより「暖かい(完全意味明 瞭)」。ペナペナの「うわっぱり」を着込んでおられるみなさまには誠に申し訳ないのですが、それらはコートと呼ぶのにはあまりにも存在感希薄である、と申し上げておきましょう・・・まあ、フィルムノワールではギャング以前、通行人の衣装でしょうかね(爆)。それが時代の空気、ファッションなのだ、というのは一理ありますが、なに来年には無くなっているスタイルでしょう、と。