さて、四万→沢渡、ときてもまだまだ昼過ぎ。草津へ、というのもよいのですが、草津ってのは有名すぎて人混み多数。人気度ではダントツですからして、泉質云々はともかく、避けるのが賢明というものです。せっかくのおいしいワインディングもペースカーの先導で40kmhがせいぜい。条件さえよければその2倍でも(よいこの皆様は真似してはいけません)、という道ですからして、ボクスターで乗り込んだ場合には避けるのが賢明です。
都会のマイナスオーラをしょった観光客にまみれるのは水上温泉だけでたくさん(爆)。というわけで、だあれもいなさそうな「河原湯温泉」に立ち寄ります。町営の「王湯」で受付の女性にいろいろと訊いてみたのですが、いよいよ完成も見えてきたのだそう で、廃業する旅館や取り壊しを行う家屋が多数・・・さよう、ここはあの「八ん場ダム」の湖底に沈む位置にある温泉街。
温泉街から見れば街を迂回するように通っているバイパスがきれいな弧を描いており、ダム湖の輪郭があらわになっております。ダムの水門と思しきタワーもきっちり出来上がっていて、すでにお姿が拝める段階。
かと思えば、湖底に当たる部分には「川原湯温泉駅」があって、JR吾妻線も走っているし、なんだか実感が湧かない。政権交代でイキナリ工事が中断されたのは記憶にあたらしいですが、大 臣の現地視察の末に工事続行の再決定だ、というから住民はたまったもんぢゃない。
王湯の源泉は71,4度。もちろんかけ流しで供給されていますが、それがあと1年ほどで消えてしまうのか、と思うと、もったいないのはもちろん、誠に寂しい限り。ダムなんて本当に必要なのか、という議論もいまだにあるようですが、ここまできたら後戻りできない段階でしょう。
フクザツーな思いを胸に鶏飯の「松(モモとムネの両方が入ったお弁当・・・竹はムネニクだけとなるので、せっかくなので松にしましょう)」をほうばる私ですた(爆)。