図書館で借りた岩波新書「秀吉の朝鮮侵略と民衆」北島万次著に挑戦。私が大学生だった頃は(筆者註;そんなに昔じゃないですよ)岩波書店の黄金時代。マーク・ゲインの本に「日本では、インテリは身近なところに岩波書店の本を持っている」という文があって、それじゃあ岩波だという安直な態度の私でした。奨学金を受け取った日は、丸善という書店に行って岩波書店の雑誌「世界」を買って、コーヒー・コーナーでコーヒーを飲みながらページをめくる。これが最高のゼイタク…な気分でした。貧乏学生だったなあ。
その岩波書店、当時は絶大な権威があったけれども、後になって考えると怪しい記事が多かった。ガセネタだとばれた連載もあって、すっかりケチがついてしまいました。
中国、韓国に関しては「ごめんなさい」一本槍の論調。これは今でも変わっていません。
この新書、どうだろう。「秀吉の朝鮮侵略」という題名に身構えていますが、まず読んでみないと。私が思うに、国民国家が成立する以前の歴史的な事件について責任をウンヌンするのは無理ではないでしょうか。武田信玄の信州侵略とか織田信長の近江侵略とか言いません。ゲルマン人はローマ帝国を壊してしまったけれども、あれは「ゲルマン民族の大移動」で、「ゲルマン人のローマ侵略。ドイツ人はイタリア人に謝るべきだ」という話も聞かない。そういう場合に一番困るのは、たぶんモンゴル人ですね。かなり派手に暴れ回ったから。でも、日本に来たモンゴル人は特に謝りもせずに元気に相撲をとっておられます。北条時宗が現代の大相撲を見たら、さて何というだろうか。見ませんけど。
私、李舜臣には興味があって、蓮池薫さんが翻訳した「孤将」を読んだし、ノコノコと麗水の港へ行って、李舜臣ゆかりの鎮南館にも行きました。で、この本も実証的な内容だといいな、と願いつつ読み始めましょう。
数学の授業で、黒板に図形を描くのは意外に難しいものです。三角形がゆがんだり、正方形が台形になったり。無意味な一般の三角形を描くときに結果的に二等辺三角形、直角三角形などの特別な形になって困ることもあります。なかでも難しいのが円。気合いを入れて描いて「これでよっし」と思っても、教室の後ろに行ってマジマジと眺めると、残念ながら楕円や卵形になっている。トホホです。
八幡桜宮教室の太田先生は、さすがにベテランの技。黒板に美しい円を描き並べていきました。補助線を入れたら、これも見事に決まって、「円に内接する四角形」を解き明かしていくのでした。
写真は八幡桜宮教室です。