読書の秋。
藤原正彦著「できすぎた話」新潮社。
数学者のシャープなエッセイ。この人の本は出るとすぐに読んでおります。阿川弘之、酒井順子とともに、私のお気に入りエッセイスト。生徒諸君に紹介しておきますと、筆者は「富士山頂」「孤高の人」などを書いた気象専門家で作家の新田次郎が父上、「流れる星は生きている」の藤原ていが母上。御本人は大学教授で数学の専門家です。
以下は引用。
「人は野の実を食べながら、懐かしさを食べているのである」
先日、お弁当を買いに行ったスーパーで柿をみかけて、つい買ってしまいました。ガリガリと皮ごと齧る。美味しかったけど、やっぱり田舎で柿の木に登って食べた柿の方が…。
「基本的な道徳や価値観は自由であったり多様であってはいけないのだ。嘘をついてはいけない、弱い者いじめなど卑怯はいけない、正義、誠実、惻隠、慈愛の尊さなどは徹底的にたたきこまなければならない」と。
そして
「これら人間としての土台が確立されたうえで、初めて子供達はそれを跳躍台として自由な個性や多様な価値観を獲得していくのだ」という文。
この文に出会って「わが意を得たり♪」と思いました。勉強というフィールドでも、きちんと基礎基本と学習姿勢をタタキ込む。そのうえで伸び伸びと自由自在に進んでもらいたい。私、そう思って授業をしています。いきなり「自由を尊重」したり「個性を大事に」はしません。それは甘やかしで、無責任です。
今の教育界では「自由」や「個性」を早くから出していくから、ユルユルのダラダラになっていると思いますよ。野球だって「思い通りに打て」と言われるまでには、長く厳しい練習があるのです。
私、頑固頑迷な保守派じゃないですよ。昨日の授業でもテスト中にSKE48の名曲「金の愛、銀の愛」のCDを大音量で流して、生徒たちには「うるさかった」と不評でした。芸術の秋、音楽の秋なのになあ。
写真は草津東教室。
古久保先生と寺嶌先生が授業中です。この日の共通項は「黒板の字がものすごき美しい」ということと、「生徒たちが明るく&真面目である」ということですね。
その次は河合塾マナビスの草津駅前校。階段のマナベアの足跡をたどって教室へ。真下先生が清潔でオシャレな教室をデザインしています。
この時期になると高校生の真剣さがアップしている。
ラストは瀬田教室・佐藤先生。
ポスターのマナベアのポーズをまねています。中学生に「本をもっと横へ」などとアドバイスされていました。
マナベアと学ぶ秋。