King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

天使の階段

2014年05月29日 09時59分42秒 | 珈琲
未だに今月の季節のブレンド『颯々』は注文を
集めていますが、何日か前からすでに新しい
季節のブレンドのイメージが浮かんでいます。

今までの暑くてもさわやかな感じの湿度の低い日も
少なくなり、もはやじめじめと高温という感じで朝晴れて
いても急に雨になったり、曇りになったりと不安定な
天気が現れています。

曇天どしゃ降りとか一転俄かに掻き曇りという空に
昔から人は何を見てきたでしょうか。

曽我蕭白、長谷川等伯、尾形光琳といった画家が残した
襖絵にはよくそのような雲の中に浮かぶものが描かれて
います。

そんな絵を見ていると今自分が置かれている人生の状況とか
世の中の度重なる災害とか困難なものを想像します。

しかし、そこにいる異界の生物が現れることによりなにかを
人は見出しているのではないかそんな気がします。

次の季節のブレンドを試飲しているときにそんな感じを
頭の中のキャンバスに描きました。

龍と戯れるかのように渦を巻きうねる雲に欲しい絵はその
隙間に細く表れる光芒です。

エンゼルハイロウとして西洋絵画にもよく描かれる描写ですが、
これは意味しているものは全く違うのではないでしょうか。

西洋絵画の天使の階段は実に強く明るくスポットライトの
ように描かれています。

ルドンなどはビーナス誕生でもそんな光の表現は使いません
でした。

実際には襖絵に厚い雲を破る細い光芒などというものはない
のですが、誰もが心の中に描く絵にはそんな光芒の存在が
あると思います。

その光芒と天使の階段も全くイコールではないのに同じように
光を指す言葉として呼び名が存在するというのも不思議なもので
その光が意味するものや欲する気持ちは変わらないのかもしれません。

というわけで予告としてはこの光芒が浮かんだということで
後は来週をお楽しみに。
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