昨日の夜は天気予報から外食と決めていました。
一日雨という予報なので夜走りに行くのはよそうと思ったのです。ですが、
実際には曇りでぽつぽつ降る程度でこれなら走りに行けると外食はキャンセルかと
思われましたが、世は十連休で浮かれているので当家でもせめて外食しようという
ことになり、夕方明るいうちに軽めに走り、出かけました。
さて、そうなるとお店はどこがいいかという事で、こういう場合寿司かステーキというのが
我が家のスタイルですが、いつも同じ店ばかりで詰まりません。それに前回の外食で同級生の
店が開店したからと出かけたイタリアンやラーメンというのも候補に出ましたが、なんか芸が
ない感じがしてカレーにすることにしました。
実はスキーに行くといつも昼はカレーを食べなくてはならないことが多く、カレーの外食というのは
いつも避けられるのです。それに日本にはインド人の作るカレー屋さんというのがそこら中にあり、
秩父も例外なくそういう店もいくつかあります。ところが私はそういう店にいつも疑問に思うことは
インド人というのはほとんどが菜食主義者であるにもかかわらずそういうインド人のやるカレー屋は
売りと言ったらタンドリーチキンとかマトンのカレーとか肉料理がかなりあります。これはどうも
本場といいつつ実は怪しい物なのです。
ところが秩父には本当のインド料理の店というのがあり、それもタンドリーチキンとかマトンとか肉の
入った料理が出てきます。ここはスプーンなどの食器が100円ショップのようなものだったり、色々と
問題のあるにもかかわらず何度となく訪れている店でした。それがより市内の近いところに新店舗を
作ったのがニ三年前ですが、まだ未体験だったことからそこに行ってみようという話になりました。
国道沿いのその店は前はステーキ屋さんだったのがしばらく空き店舗になっていてその当時は建物は
青色でした。それがカレー屋さんになりベタながら建物は黄色に塗り替えられていました。ナンとライスは
食べ放題ということでメニューも本店とは若干違うようでした。実は本店で野菜とチーズをタンドリー窯
で焼くものが好きで通っていたのです。ですが、それがどうもないようで最初からどうも勝手が違うかと
いんう感じでした。辛さを聞かれたのも本店と違うと感じた出来事のひとつですが、これはどういうレベルか
良く解らないので中辛と答えて置きましたが、後で聞くところによるとインド辛というのがあるとかで
それが激辛より辛いのか本場の辛さという意味なのかまた謎なものなのでした。
それでもナンはモチモチしておいしくサフランライスもたっぷりとでてきてお替りの必要もないくらい
の量でカレーも他のインド人が作っている店の物ともちょっと違うものです。まあここでしか食べられない
ということでまた再訪するかもしれません。
さて、今月の季節のブレンドは『颯々』です。
この一番気持ちの良い季節の目に入る新緑のまぶしさと吹き渡るさわやかな風とこの季節を讃える言葉には
事欠かない、誰もが感じる心地よさを表しています。この吹き渡る今の風は薫風であり、いや正にとふと
漏れてしまうものです。
誰もが感じるこの季節感をどう表現するかとなるとこれはなかなか一筋縄ではいきません。
でも、この風のイメージを出さずにはこの季節のブレンドを名乗るものではありません。
阿保なことに令和ブレンドは作らないのですかと聞いた人がいましたが、毎月この季節のブレンドを
楽しみに買いに来てくれている人ならそんなこと出てくるはずはなく、そういう人は今月はどんな味
ですかという質問もしません。
もうくどくどと聞くまでもなく解りましたという事のようです。
なんでそういう名前なのかというのはたまに聞かれます。
時には何て読むのかという人もいます。まあ試飲タイムはそんなことから会話が始まるので
何を聞いたらいけないという事もなく、聞きたいことは聞いてください。
先月、いつも季節のブレンドを紹介すると後はどんな感じか触れないのですが、雪が降ったり
桜が満開になったり、燕を始めて見かけたりとその都度季節のブレンドの味を書こうとして
なぜか十分に果たせていない感じでしたので、今月はそれを果たしていこうと思います。
そしてもう一つ重要なお知らせとして新豆がまた一つ増えましたので紹介いたします。
最近マイクロロットというのをどこの商社でもやっていてこれを使えば自家焙煎店の個性も
出しやすく流量も多くないから容易に独自展開のような使い方もできます。当店ではそのような
物に手を出し高くて希少性で売るような形で個性を主張したりコンテスト入賞豆や看板ばかりの
認証豆を避け安くても味のいいものを常に追うという姿勢で臨んでいますので有名チェーンが
使っていない産地とかうまいのに忘れ去られて人気がないだけで味はいいというのばかりを
追っていました。
偶然ブラジルだけどあまり使われない産地とか良い物との出会いがあり、名を追わないことで
良い結果を生むことや商社が抱えてしまって味がいいのに安くなっているものが手に入るという
流れが出来てきました。そんなのと全然別に商社の売り込みの文章が気に入ってしまい買い込んだ
ものがあります。それがグアテマラの豆で普段は扱わないコパンの豆です。この農園は採算度外視で
自身の開発したリゾートで使う豆を作るために農場を買い珈琲開発を進めてやっと満足な味になった
というその開発秘話にこれはよいのではと感じるものがあり、買い付けました。
最近多いやたらとフルーティーだったり、すっきりとした味わいとか酸味のきわどさばかりが
注目されてその独特の酸とか切れとかコクとかしつこく説明されますが、そんなのよりこのさっぱりとした
味が自身のリゾートの客に飲ませたいものとしてできたという誇りに賛同し、これにしてよかったと
思いました。マイクロロットなのにオーロラ農園というのはメキシコとか他にもつけているところがあり、
あまりに差別化されていない感じですがこれは仕方ありません。コロンビアのカサブランカも全く同じで
重なるところが多いのは残念です。
でも、そんな他の有名農園や同名農園かぶってしまっても個性までは同じでないのでその差を感じてみてください。