金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

おでかけの記21:天馬 サカエチカ店

2019-08-01 07:41:35 | 19 本の感想

カツカレー 1000円
ラッシー 100円(セット価格)

ものすごく久しぶりにカツカレーを食べた。
見本を見た段階で
食べきれないだろうなと思い、
最初からごはんを2/3に減らしてもらったのだけど、
それでも食べきれず。

でも、カツがよくあるぺらぺらの薄い肉じゃなくて
分厚くてジューシー。
衣のザクザクぶりにちょっと疲れてしまったけど、
これは好きな人が多いんじゃないだろうか。
カレーの存在感はかすんでしまっていたけど、
カレーはよほどのことがなければ
たいていおいしいものだ。

店先にカレーパンがたくさん並んでいた。
カレーよりカレーパンのほうで有名なの??
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122:高橋克彦 『炎立つ 参 空への炎』

2019-07-27 17:53:48 | 19 本の感想
高橋克彦『炎立つ 参 空への炎』(講談社文庫)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

大敗を喫した源頼義・義家は謀議を尽くして巻き返しをはかる。
安倍一族の内紛、出羽清原氏の参戦で
安倍貞任・藤原経清の苦闘がつづく。
陸奥の運命を担う2人の男は大きな炎となって空を染めようとしていた。
源氏と安倍氏の存亡をかけた凄絶な戦いが、
戦さ場に生きる人々の愛と哀しみをたたえながら始まる。

*********************************************

蔵書整理のため、再読。
なぜか家には「参」以降の3冊しかないのであった。

何度読んでも、わくわく。
内通が起こるまでの部分は、ちょっと簡単すぎるというか
愚かでうんざりしてしまうのだけども、
ストーリーの展開上、仕方ないか。
義理の兄弟として、友人として、同士として、
経清に対する敬意を決して忘れない貞任に
胸を打たれてしまう。
そして、滅びの美ともいうべき結末の切なさ。
大河ドラマでは、頼義が、経清の元家来に
経清の首をのこぎり挽きさせてて、
よりいっそう残酷だったんだよね。
見ていてめちゃくちゃ泣いたわ……。

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121:葉室麟 『実朝の首』

2019-07-23 08:47:01 | 19 本の感想
葉室麟『実朝の首』(角川文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

将軍・源実朝が鶴岡八幡宮で殺され、
討った公暁は三浦義村に斬られた。
公暁の従者で、実朝の首級を託された弥源太が一人逃れるが、
「首」奪還をめぐる駆け引きが始まっていた。
鎌倉幕府最大の謎を描く、新鋭の力作!

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鎌倉幕府関係の小説は昔、結構たくさん読んだのだけど、
「実朝が公暁に殺された」という点だけに
スポットをあてたものがほとんどで、
実朝の首の行方を問題にしているものには出会わなかった気がする。

首を探す政子・義時・義村たち鎌倉幕府側、
首を奪われた弥源太に奪った一味、
源頼茂、上皇の意を受けた交野八郎たち。
三つ巴の争いだけれども、
鎌倉と朝廷側は一枚岩ではなくそれぞれの思惑があり、
それぞれの関係も単純にはいかない。
どう着地するのか予想がつかず、最後まで楽しく読めた。

弥源太と交野八郎はオリキャラだと思って読んでたんだけど、
前者は吾妻鏡に、後者は説話に登場しているようで、
史実の織り込み方も見事。
単巻完結のわりに登場人物が非常に多いので、
ある程度、前提となる知識が固まっていないと
ついていけないんだけど、
「あ、この人出てきた」「この人も来た」
といううれしさがある。

ただ、最後の「すべては〇〇の思い通りだった」っていうのが、
なんか腑に落ちないんだよな~。
これは先日読んだ『承久の乱』もそう。
従来のイメージ通りではなかったとも思うんだけど、
そこまで先を見通していたとも思えない。
それくらい、吾妻鏡の彼に関する記述が
不自然だってことなんだろうけども。

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120:坂井孝一 『承久の乱-真の「武者の世」を告げる大乱』

2019-07-22 08:54:54 | 19 本の感想
坂井孝一『承久の乱-真の「武者の世」を告げる大乱』(中公新書)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

一二一九年、鎌倉幕府三代将軍・源実朝が暗殺された。
朝廷との協調に努めた実朝の死により公武関係は動揺。
二年後、承久の乱が勃発する。
朝廷に君臨する後鳥羽上皇が、
執権北条義時を討つべく兵を挙げたのだ。
だが、義時の嫡男泰時率いる幕府の大軍は京都へ攻め上り、
朝廷方の軍勢を圧倒。
後鳥羽ら三上皇は流罪となり、六波羅探題が設置された。
公武の力関係を劇的に変え、
中世社会のあり方を決定づけた大事件を読み解く。

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『応仁の乱』の便乗本かと思いきや、
依頼自体はずっと前に受けていたとのこと。

「スポーツ万能で和歌の才能もある=優れた『治天の君』、じゃないだろう」
とか、
「鳥羽院が呪詛ではなく、実朝のための祈禱をさせてたとか信じがたい」
とか、気になるところや飛躍してるように感じるところもあったのだけど、
好きな時代なので、楽しかった。

頼朝死後、鎌倉で起こる粛清の嵐。
武家政権というのは史上初のシステムだったんだから
そりゃ最初はうまくいかないよね……と思う。
平家は基本的に「一門」だったけど、
鎌倉は坂東を中心とする田舎者の寄せ集めだったんだし、
「俺が俺が」「あいつばっかりズルい」→「滅ぼそう」
となるのも無理ないよ。
大江広元や三善康信は、
システムの構築・運営者として招聘されたので
他とは立ち位置が違ったのもあるだろうけど、
よく消されなかったな……。
大江広元の息子が、後鳥羽上皇側についた理由は
わからなかったので調べてみたい。

そして、この時代、本当に血統がものを言ったんだなと
つくづく思った。
阿野全成の息子までが将軍になろうとしてたとは。
敵を滅ぼした後、「とにかく男子は殺すべし!」となるのも、
こういう面倒を避けるためだったんだな。

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114-119:最近読んだ本(記録のみ)

2019-07-13 22:06:49 | 19 本の感想
西田知己『江戸のくずし字学習図鑑
★★★★☆




西田知己『江戸のくずし字学習図鑑〈巻の2〉基本漢字編
★★★☆☆3.5



高橋政巳『感じる漢字


加納喜光『いつも迷ってしまう漢字大疑問―一万人調査「どっちが正しい?」 (講談社SOPHIA BOOKS)


円満字二郎『昭和を騒がせた漢字たち―当用漢字の事件簿 (歴史文化ライブラリー 241)


円満字二郎『知るほどに深くなる漢字のツボ
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110:ちきりん 『「Chikirinの日記」の育て方』

2019-07-06 20:42:11 | 19 本の感想
ちきりん『「Chikirinの日記」の育て方
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

セルフパブリッシングの電子書籍。

この人、女性だったのか……!
ビジネスや社会問題関係の話題で
インタビューや書いたものを目にすることが多かったのだけど、
「ネット上のコラムニスト」くらいの知識しか持っておらず、
何となく男性かと思っていた。

「ネット上での活動期間が長くなると、
『ネットで話題になっていることが、世の中で話題になっていることだ』
と思いがちですが、まだまだそんなことはありません。」

というのは、確かになるほどだった。
スマホの普及で、検索したりSNSでつながったりする行為は
より普及したのだろうけど、
2019年の現在でも、たぶん大部分の人は、
かなりライトな使い方をしている。
顔も知らない読者がたくさんつくような
コンテンツを持っている人ってほんの一握りだし、
閲覧するにしてもそんなに情報収集はしていないのだと思う。

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104-109:最近読んだ本(ほぼ記録のみ)

2019-06-29 19:44:38 | 19 本の感想
みやこかっく『きつね美女とぶこつ猟師』(KADOKAWA)
★★★☆☆

可愛いしほほえましいけど、
「新キャラ登場」が繰り返されるのみで、
筋はあってないようなものだった。
それもTwitter連載なら
気にならなかったと思う。




高橋史『高橋史のHAPPY文字占い 筆跡診断で性格・心理がわかる!』(メイツ出版)
★★★☆☆

「占い」としておけば、根拠不要だもんね。



やましたなしえ『ボールペンでかんたん! プチかわいいデコ文字を楽しむ本』(メイツ出版)
★★★☆☆

かわいい。




佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -』(ワニブックス)
蔵書整理のため再読。




ゆるりまい『なんにもない部屋の暮らしかた』(メディアファクトリー)
蔵書整理のため再読。



野村絵理奈 『口ベタでも90分で人生が変わりだす話し方 小さな話し方教室で起きた奇跡』(講談社)
蔵書整理のため再読。
人前で話をする仕事のある人にはとても役立つのでは?
読み物としてもおもしろい。



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97-103:久世番子『パレス・メイヂ』1~7巻

2019-06-28 20:32:58 | 19 本の感想
久世番子『パレス・メイヂ 1~7』(白泉社)
★★★★☆4.5

【Amazonの内容紹介】

貧乏貴族の実家を救うため、
帝の暮らす宮殿「パレス・メイヂ」に仕えることになった
14歳の御園公頼(みその きみより)。
ある時、帝の画帖が破られる事件が起き、御園に嫌疑が…!?

*********************************************

蔵書整理のため再読。
すてきな物語だった……!
明治・大正期の宮中や市井の風俗をしっかり勉強されているので
皇族好きはもちろん、歴史好きも安心して楽しめる。
作者さんの費やした労力は相当だと思うわ……。

ヒロインが一重瞼のクールビューティー、
しかも少女帝ってところが新鮮。

5巻以降はところどころで泣いた。
大津事件や関東大震災といった実際にあった出来事を
物語の中にうまく組み込んで、なおかつそれを
きちんと話を盛り上げるために使っているのもお見事。
御園くん、立派になったね……と最終巻では感無量。

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96:板野博行 『眠れないほどおもしろい 恋する古文』

2019-06-26 11:51:04 | 19 本の感想
板野博行『眠れないほどおもしろい恋する古文[王朝の美女と貴公子篇]』(三笠書房)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

深窓の姫君との命がけの“駆け落ち”『伊勢物語』。
女流歌人の“華やかなロマンス”『和泉式部日記』。
中宮定子と一条帝の、宮廷を揺るがした愛『栄花物語』。
「恋の誘い」を軽妙に切り返した清少納言『枕草子』。
嘆きながらの「独り寝」―すれ違う男女の心『蜻蛉日記』。
病に倒れた若き帝への“熱い思慕”『讃岐典侍日記』。
二人の天皇に愛された“魅惑的な女”とは?『万葉集』。
ドラマチックな展開、個性的なキャラクター…
カリスマ予備校講師が案内する
ロマンあふれる「古典」の世界!

*********************************************

こういうことを言うのは野暮だとわかっているけど、
「眠れないほど」というほど面白くはないよ……。
どうしても、清川妙さんの『乙女の古典』の瑞々しい文章と
比べてしまうし。

しかし、メジャーなものだけでなく、
『大和物語』『平中物語』『宇津保物語』といった
こうこう本でスポットが当たらない作品も取り上げているのは
よかった。
『讃岐典侍日記』を取り上げている本は
初めて読んだかもしれない。
この本を読んで初めてはっきりわかった
歴史上の前後関係もあった。

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95:壁井ユカコ 『サマーサイダー』

2019-06-24 22:50:46 | 19 本の感想
壁井ユカコ『サマーサイダー』(文春文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

幼馴染みの倉田ミズ、三浦誉、恵悠は
廃校になった中学の最後の卒業生。
揺らぐ三角関係の中心には、
去年の夏休みに変死体で発見された
担任教師をめぐる秘密があった。
夏が再び訪れ、廃校舎に隠した罪の記憶が
三人を追いつめてゆく。
ほの暗い恐怖を漂わせながら、
少年少女の切ない関係を瑞々しく描く傑作青春小説。

*********************************************

この作者さんの本は、デビュー作以来?

表紙とタイトルから、高校生の三角関係を描いた
リリカルな青春もの……と思っていたのだが。
いたのだが!

第1章では「うーん、あんまり惹かれんな……」と思っていたものの、
第2章あたりで「何やら1年前の過去に秘密があるらしい」と示されて
ミステリーへの期待が膨らむ。
しかし、読み進めていくうちに不気味な空気が漂いはじめて
予想外のホラーへ。

思春期のぐるぐる考えて先に進めない感じ、
三角関係のライバルでもある
幼なじみの男の子ふたりの関係にときめき。
気が合うわけではないけれど気にかけている、
友情とはひと味違った関係性がいいよね。



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