金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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62:恩田陸 『木曜組曲』

2006-03-22 11:49:45 | 06 本の感想
恩田陸『木曜組曲』(徳間文庫)
★★★★★

再読。
急死した作家重松時子の命日に合わせ、
彼女の邸に集まった親類の女たち。
時子の死をめぐって互いに探りを入れながら、
食べて飲んでしゃべりまくる「もの書き」の女たちのやりとりが
おもしろい。
恩田作品の中では五本の指に入るくらい好きな話です。
乃南アサさんの描く「女どうし」は情念がむきだしで
おどろおどろしいけれど、
恩田さんの場合は知性の激突という感じがして、
また別のおそろしさ。
映画版も、原作の雰囲気を守りつつうまくアレンジもしてあり、
好きでした。

コメント
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