金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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現在、記事の整理中。

50:あさのあつこ 『ありふれた風景画』

2007-04-06 12:45:12 | 07 本の感想
あさのあつこ『ありふれた風景画』(文藝春秋)
★★★★☆

「ウリ」をやっていると噂され、家庭にトラブルを抱えた瑠璃は、
特殊な能力を持つ美貌の上級生・周子に出会い、
強く惹かれるようになる。
噂によって周囲から浮き上がっていた二人が出会い、
抱えていた自らの傷と向かい合い、
立ち上がるまでの一年を描く青春小説。

「別冊文藝春秋」で連載されていたのを一部だけ読んでいたのだけど、
こういう話だったのね……。
系統としては『ガールズ・ブルー』と同じカテゴリーに
分類されるのでしょうか。
第一章はなんだかベタな少女小説みたいで
大丈夫なんだろうか……と思ったのだけれど、
『ガールズ・ブルー』よりテーマもはっきりしていて
雰囲気も好み。
好きな雰囲気の話だったので、
もっと書き込んだのを読みたかったなあ。
エピソードの必然性がいまいちよくわからないところもあったし。
個人的には朱理と竜太のカップルがとっても気になる。
設定の割りに超脇役で終わってしまったのが残念でした。

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49:赤木かん子編 『あなたのための小さな物語6 おいしい話』

2007-04-06 12:24:52 | 07 本の感想
赤木かん子編『あなたのための小さな物語6 おいしい話』(ポプラ社)
★★★☆☆

【収録作品】
庄野英ニ「焼岳の月見」
カレル・チャペック「ソリマンのお姫さまの話」
清水義範「ぶり大根」
波津彬子「夏の盃」
池波正太郎「食べる」

食べ物の出てくる話を集めたアンソロジー。
庄野英二、初めて読んだのだけどいいな。
山で月見をしながらフランスパンとチーズとワイン。
素敵!
そして池波正太郎のエッセイには、解説にもあったように、
「なんて文章がうまいんだ!」
と衝撃を受ける。
淡々と思い出を綴っているように見えるのだけど、上手い。
幾度となく挫折した「鬼平犯科帳」シリーズを
次こそは読破したい。
(巻数が多すぎてどこまで読んだかわからなくなる。
 テレビドラマの記憶と混同しちゃうし)
と書いていたら、今日は9時から鬼平SPであります。

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