金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

68:藤沢周 『オレンジ・アンド・タール』

2009-12-06 11:21:37 | 09 本の感想
藤沢周『オレンジ・アンド・タール』(朝日新聞社)
★★★☆☆

屋上で語り合っていたある日、目の前で友人のキョウが
飛び降りた。
その後、しばしば現れるキョウの幻影におびえるカズキたち。
キョウの自殺の影響として保健室にやってくる生徒たちが増え、
その現象は「カワナリ・シンドローム」と呼ばれていた。

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★2.5.
すごく……うざったい!!
わたしの嫌悪する思春期の面倒くささがいまここに!

なんか、古いなあ、一時期よく読んだなあというタイプの
話だと思ったら、発行は2000年。
酒鬼薔薇事件の後、この手の小説がいっぱい出てた印象がある(※)。
同じ時間をトモロウ視点で書いた「シルバー・ビーンズ」は
カズキよりも歳がいってるだけに腹立たしさ倍増。
いつまで思春期やってんだよ、働け!

(※)重松清の『エイジ』もその一つだと思ってたら、
『エイジ』連載中に事件が起きたのだね。
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66・67:上橋菜穂子『獣の奏者〈1〉・〈2〉』

2009-12-06 11:00:54 | 09 本の感想
上橋菜穂子『獣の奏者〈1〉闘蛇編』・『獣の奏者〈2〉王獣編
(講談社文庫)
★★★★★

エリンは母と二人、闘蛇村で暮らしていたが、
ある日闘蛇が大量死するという出来事が起こり、
生活が一変する。
闘蛇を死なせた罪で刑に処せられた母を救おうとしたエリンは
母の指笛によって死地を逃れ、九死に一生を得るが……

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「ファンタジー嫌いの私でも、おもしろかったから!」
と先輩が貸してくれたもの。
同じくファンタジー嫌いのわたしは、なかなか読む気になれず
手がつけられなかったのだけど……
おもしろいじゃないか!!

揺るがない世界観と人物造形が好みだったし、
歴史小説と通じる要素もあるので入りやすかったのかも。
へんに凝った設定の術とか武器とかが出てこないのも
よかったみたい。
続編も出ているようで楽しみ。
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