金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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75:藤谷治 『船に乗れ!〈2〉独奏』

2011-07-01 09:32:57 | 11 本の感想
藤谷治『船に乗れ! Ⅱ』(ポプラ社)
★★★★☆

1巻は引き込まれるような感じはなかったのだけど、
2巻の急展開に呆然。
愚かで、痛々しくて、残酷な青春。
前半の主人公の南に対する一途さが後半の展開に
効いてくるのだけど、その恋愛のあれこれよりも
金窪先生の下りの、取り返しのつかない過ちに、
うわああ!とのたうちまわりたくなる。

ロシアじゃなくてソヴィエト連邦だったとか
ドイツは東西に分かれていたとか、
リアルタイムで体感していた歴史だったのに
ふだんはロシアやドイツの話になっても、
そんな過去はなかったかのように
思い出しもしないのが不思議。
コメント
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