金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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101:乾ルカ 『六月の輝き』

2011-08-20 09:44:42 | 11 本の感想
乾ルカ『六月の輝き』 (集英社)
★★★☆☆

同じ日に生まれ、親しく付き合ってきた
幼馴染の美耶と美奈子。
優しく美しい心を持つ美耶が、
美奈子は好きだった。
しかし11歳の夏、怪我をした美奈子を救うために
美耶が発揮したある不思議な能力が、
二人の関係を大きくゆがめていくことになる。

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雑誌で紹介されていたもので、
初めて読む作家さん。
紹介文から、もっとドロドロした内容を
想像していたのだけど、
描かれていることは美しく優しく、
なんだか肩透かしを食らわされた気分。
いや、とってもいい話なんだけどね。

娘を疎んじてしまう自分を責めながら、
娘から目を背け続けてしまう美耶の母親の描き方は
なかなかリアリティがあって、気分が沈んだ。
コメント
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