金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『ココ・アヴァン・シャネル』

2017-09-02 22:24:20 | 映画の感想
映画:『ココ・アヴァン・シャネル』(アンヌ・フォンテーヌ監督)
★★☆☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

孤児院で育った少女時代を経て、
酔った兵士を相手に歌うナイトクラブの歌手となった
ガブリエル(オドレイ・トトゥ)。
その一方、つつましいお針子として、
田舎の仕立屋の奥でスカートのすそを縫う日々に甘んじていた彼女は、
将校のエティエンヌ・バルサン(ブノワ・ポールヴールド)の愛人となり、
退屈な暮らしを送ることに……。

****************************************

うーん。
作業しながら流し見していたので耐えられたが、
映画館で見てたら腹を立ててたかも?

この人の人生を描くのなら、やっぱり
ファッションを中心にしなきゃいけないと思うんだけど、
その比重がかなり軽め。
彼女の生み出すものがどれほど斬新だったか、
人々を魅了したかの描写が薄いので、拍子抜けした。
もちろん、周りとのギャップというのは見ればわかるのだけど、
強調されていない。
個性的なドレスを着てパーティに登場し、踊っているのに、
周りの人、だれも彼女の服を見てないよ……。

ファッションでのし上がっていく部分は省略されて、
恋愛中心になっているんだけども、
最愛の相手であったというボーイとの関係は
そこまで掘り下げてない気がする。
ヒロインのココはかなり身勝手でずうずうしく
(そうでなければのし上がってはいけないと思うけど)、
ボーイも耳に心地よいことを言いながらも
結局彼女を遊びの相手としか見ていないわけで、
ふたりの恋にまったく共感できず、興味がわかなかった。
互いに身勝手に利用し合いつつも
それなりの親愛の情が生まれているような、
バルサンとの関係のほうがまだ理解できた。


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76:佐々木睦 『漢字の魔力』

2017-09-02 17:25:04 | 17 本の感想
佐々木睦 『漢字の魔力 漢字の国のアリス』(講談社選書メチエ)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

福を招き、魔を除く。新しい時代の到来を告げ、
コカ・コーラを「可口可楽」と絶妙に書き表す。
この、融通無碍で摩訶不思議な漢字の世界にようこそ。
多彩な資料を渉猟する著者がガイドする、文字が織りなすワンダーランド。

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先に読んだ『大人の漢字教室』みたいな本かと思って手に取ったのだけども、
「中国における漢字」といった面が強く、
よりディープな世界を楽しめる。
中華街でよく見かける、漢字のような絵のような不思議な文字の
正体に触れられていたのが特によかった。
「福」がひっくり返った文字は「タオフー」と読み、
「倒」と「到」が同音であることを利用して
福が来ることを願うおまじないなのだそう。
昔の漢字占いにはツッコミどころ満載だけども、
そういう風習があるというのは興味深いし面白い。

「可口可楽」は大学の中国語の講義で初めて知って感心したけど、
二年間中国語をやっていたのに、覚えているのはこの「可口可楽」と
「卡拉OK」=カラオケ、「美国」=アメリカ、くらいのもので
まったくものにできなかったわ……。



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