金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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85:姜尚中 『ニッポン・サバイバル―不確かな時代を生き抜く10のヒント』

2017-09-29 22:53:23 | 17 本の感想
姜尚中 『ニッポン・サバイバル―不確かな時代を生き抜く10のヒント』(集英社新書)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

いじめに苦しむ子どもたちや、悩みを抱えた大人たちなど、
毎年、三万人以上が、自殺に追い込まれている。
そして本当に怖いのは、この社会で共に生きる他者への無関心と、
無慈悲さの蔓延だ。
「悪人」だけが跋扈しているわけでもないのに、一体なぜなのか。
また、相談機能を失ったこの社会で、
どこにも逃げられず、頑なにもなりきれないフツーの人たちは、
どうしたら漠然とした息苦しさから解放されるのか?
注目の政治学者が、幅広い世代から寄せられた声に誠実に向き合い、
この国でしたたかに、しなやかに生き抜くための方法論を提示した、
現代日本の必読書。

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一時期、仕事で著作をよく読んでいたなあ……と
積みっぱなしになっていた本を読んだ。
10年前に出版された本なので、
最初は何の事件について書かれているのか
わからないところもあったのだけども、
読み進めると徐々に当時の事件を思い出す。
そして、10年たった今でも、なるほどと思えることが
非常に多かった。

以下、個人的なメモ。

・お金の儲け方はいろんなところで教えてくれるが、
 使い方は教わっていない
 →ブランド信仰、消費に走る

・自由か不自由かは、その人が何に価値を見出して
 何を無価値と感じるか、ということで大きく変わってくる

・近代とは、労働こそが人間にとって素晴らしいものだと考える社会

・第三次産業が多い→仕事に手ごたえを感じにくい

・結局、その人の人間的な価値にふさわしい友達しか持てない

・リアルとの接触なしには、どんなものでも学びたいという
 動機付けは生まれにくい

・「無駄なことをしないと、そうでないものもわからない」

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84:武光誠 監修 『神社とは何か? お寺とは何か?』

2017-09-29 22:37:20 | 17 本の感想
武光誠 監修 『ペンブックス4 神社とは何か? お寺とは何か? (Pen BOOKS)』(CCCメディアハウス)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

深い緑に囲まれた神社に流れる、清らかな“癒し"の空気。
しんと静かなお寺での、身の引き締まるような時間……。

価値観の揺れ動くいま、日本文化の源流のひとつとして、
これらの「聖域」が人々を惹きつけるのは決して偶然ではない。

だが私たちは、きちんと理解しているだろうか?
神社とお寺の違い、それぞれの歴史やルーツ。
日本の神話や、ブッダの教え。
さらに、心に響く必見の仏像から、いま訪れるべき寺社まで。

神社とお寺の「すべて」をここに明らかにする。
日本文化の源流を訪ねて~一度は訪れたい、全国神社仏閣マップ~

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「ああ、そうだったのか!」という驚きはなかったけれど、
「言われてみれば……」と思える内容が多かったかな。
寺は、大陸に由来する建築として瓦を使っているけど、
神社は茅葺や檜皮葺で瓦は使用しない、とか。

それぞれの歴史や特徴、聖職者たる僧と宮司の一日など、
あまり意識していなかったところまで扱ってくれているので
興味深く読了。

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