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★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
いじめに苦しむ子どもたちや、悩みを抱えた大人たちなど、
毎年、三万人以上が、自殺に追い込まれている。
そして本当に怖いのは、この社会で共に生きる他者への無関心と、
無慈悲さの蔓延だ。
「悪人」だけが跋扈しているわけでもないのに、一体なぜなのか。
また、相談機能を失ったこの社会で、
どこにも逃げられず、頑なにもなりきれないフツーの人たちは、
どうしたら漠然とした息苦しさから解放されるのか?
注目の政治学者が、幅広い世代から寄せられた声に誠実に向き合い、
この国でしたたかに、しなやかに生き抜くための方法論を提示した、
現代日本の必読書。
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一時期、仕事で著作をよく読んでいたなあ……と
積みっぱなしになっていた本を読んだ。
10年前に出版された本なので、
最初は何の事件について書かれているのか
わからないところもあったのだけども、
読み進めると徐々に当時の事件を思い出す。
そして、10年たった今でも、なるほどと思えることが
非常に多かった。
以下、個人的なメモ。
・お金の儲け方はいろんなところで教えてくれるが、
使い方は教わっていない
→ブランド信仰、消費に走る
・自由か不自由かは、その人が何に価値を見出して
何を無価値と感じるか、ということで大きく変わってくる
・近代とは、労働こそが人間にとって素晴らしいものだと考える社会
・第三次産業が多い→仕事に手ごたえを感じにくい
・結局、その人の人間的な価値にふさわしい友達しか持てない
・リアルとの接触なしには、どんなものでも学びたいという
動機付けは生まれにくい
・「無駄なことをしないと、そうでないものもわからない」