金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

83:小泉和子 『昭和の結婚』

2017-09-28 13:17:00 | 17 本の感想
小泉和子 『昭和の結婚 (らんぷの本)』(河出書房新社)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

相手の顔を知らぬまま嫁ぐ花嫁。
気に入らない!と理由も告げられぬまま離縁される新妻。
相次ぐ、心中事件の悲劇…。
結婚とは「家」と「家」のものだった時代、
女性にも男性にも自由はなかった。
昭和の結婚の諸相を描く、画期的な1冊。

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仕事の資料。
知らなかったことが多くて面白かった。
神前式の歴史は意外と浅く、明治期に入ってからだとか、
ホテル挙式の登場はもっと遅く、
常設の挙式場ができたのは関東大震災以後だとか。
この本にも取り上げられていた「菓子撒き」の風習、
わたしが子どものころには普通に残っていたのだけども、
今もやってるのかしら。

「花嫁の心得」のページ、登場するのが美男美女で
なおかつ品がいいので、
古き良きうつくしい世界と言った感じだけど、
これを今要求されたら、
「旦那ひとりの稼ぎじゃ生活していけないんだよ!!
 こんなことやってられっか! ふざけんな!!」
と大ブーイングだろうな。

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82: たかぎなおこ 『はらぺこ万歳!』

2017-09-28 13:00:11 | 17 本の感想
たかぎなおこ 『はらぺこ万歳! 家ごはん、外ごはん、ときどき旅ごはん』(文藝春秋)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

何かおいしいものが食べたい~!
適当自炊も外食もワクワク旅ごはんも、思わず笑顔のおいしさです!

子どもの頃から食いしん坊。
普段は適当自炊にちょいちょい外食で、お酒もたしなみ、
大好物もB級も珍味もペロリ。
日々ごはんから旅グルメまで大盛りの食コミックエッセイ!

適当自炊/スペシャル納豆/ヘルシー定食/思い出のお菓子/
B級冷し中華/浪花のたこ焼き/本場の明石焼き/どハマリパスタ/
憧れのピザ/産みたて卵/衝撃的な珍味/やみつき塩辛/
実家ごはん/大好き給食/やわらかうどん/そば屋飲み/青森グルメ

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気分転換本。
絵は上手じゃないんだけど、不思議な無邪気さと幸福感がにじみ出ているし、
文字での説明やリアクションによって
「おいしそう」と思わせることに成功している。
わたしはタコが嫌いで、タコ焼きも明石焼きも食べないのだけど
(タコ以外の生地や味付けは好き)、これを読むと食べたくなる。

そして、こういうコミックエッセイを何種類か読んだうえで思ったのは、
やっぱり作者の「素」を出しちゃだめね、ということ。
意地の悪さだったり、嫉妬だったり、卑屈さだったり、
ネガティブな要素を受ける方向に持っていくのは
かなりの高度な技術を要するのだと思う。
かわいらしさや幸福感が必要なのだ。

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