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★★★☆☆
【Amazonの内容紹介】
百年の刻を超える「こころ」の物語
ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に
沈みように暮らしていた陽一と七海。
ふたりは運命に導かれるように出逢い、惹かれ合うが、
やがて故郷の空へとそれぞれの切なる思いを募らせていく。
一方、明治時代の津軽でひっそりと育まれた
賢治とトヨの清らかな愛は、いつしか遠い未来に向けた
無垢なる「憶い」へと昇華されていき……。
桜の花びら舞う津軽の地で、百年の刻を超え、
営々と受け継がれていく<心>が咲かせた、
美しい奇跡と感動の人間物語。
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それだけでドラマを感じさせる表紙がいいねえ……
と思いつつ、長い間読まないままになっていた本。
というのも、以前に読んだ『青森ドロップキッカーズ』で
この作者さんとは相性がよくないと確信していたから。
明確な欠点があるわけじゃなく、単純に合わない。
その確信は当たっていた……。
お父さんと息子の関係だとか、好きなところもあったんだけど、
どうもしっくりこない部分の方が多かった。
視点人物が頻繁に入れ替わったり、過去と現在が交互に描かれたりする
構成にあんまり意味が感じられなかったのと、
主人公を好きになれず、彼女とのドラマに興味が持てなかったのとで、
ところどころ飛ばし読みしたい衝動に駆られてしまった。
過去と現在のリンクもいまいち機能していなかったように思うので、
そこにスポットをあてて描いてくれたら大好きな話になったかも。