金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

171:香坂鹿の子 『細川ガラシア』

2019-10-28 10:50:07 | 19 本の感想
香坂鹿の子『細川ガラシア
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

明智光秀の娘である玉は、織田信長の媒酌により、
与一郎忠興に嫁いだ。
しかし、父の謀反によって自身の身の上が危うくなり、
愛する夫や子から引き離され
人も住まぬ片田舎に幽閉されることとなる。
過酷な境遇の中、キリシタンの教えを学び、
人間としての真の生き方を模索する玉は洗礼を受け、
細川ガラシアとなった。
明日も知れぬ戦国時代に彼女は何を学び、何を悟るのか――。

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読み放題にて。

絵柄は古いのだけども、良かった。

現実の男女の関係は、失望したり、うんざりしたりしながらも
やっぱり好きだと思ったり見直したりもして
続いていくものだと思うので、その点ではリアルなのだけれども、
忠興の行動が「いいとこなし」すぎる。
「不器用だから」「愛しているから」が免罪符にならないレベル。
玉は、それが自分の役割だから・生きるための手段だから
そうしてるだけでたいして愛してないよね……という感じ。
途中で「やっぱり殿が好き!!」みたいにはならないし、
多少見直す程度。
夫に対して憎悪を燃やすほどの関心も持っていない。
この忠興の一方的な執着、愛の不均衡を貫いた描き方がよかった。

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170:さちみりほ 『花宵奇談』

2019-10-28 10:47:48 | 19 本の感想
さちみりほ 『花宵奇談
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

宮仕えの座を手に入れた新米女房の玉響。
希代の陰陽師・安倍泰親と係わりを持つことになってしまって…!?

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読み放題にて。

オカルトコメディ。
ところどころ読みづらいところもあるのだけど
おもしろかった。
中流貴族の出で宮仕えをすることになったヒロインの
たくましさに好感が持てる。
稀代の陰陽師というわりに泰親にたいした見せ場はなく、
大部分をヒロインが物理で解決している気も。
1冊で終わってしまっているのが淋しい。

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