金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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157:高殿円 『政略結婚』

2019-10-04 21:27:54 | 19 本の感想
高殿円『政略結婚』(KADOKAWA)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

江戸末期・明治大正・昭和、百二十年の間に
女性の生き方はこう変わった!

金沢城で生まれた私の結婚相手はわずか生後半年で決まった。(中略)
早すぎると思うかも知れないが、当時ではごくごく当たり前のことで、
大名の子の結婚はすべて政略結婚、
祝言の日まで互いに顔を合わせず、文も交わさぬのが慣習である。
私の生まれた文化の世とはそういう時代であった。
――第一章「てんさいの君」より

不思議な縁(えにし)でつながる、三つの時代を生き抜いた三人の女性たち。
聡明さとしなやかさを兼ね備え、
自然体で激動の時代を生き抜く彼女らを
三部構成でドラマチックに描き出した壮大な大河ロマン!

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一部は史実ベース、あとはフィクションなのかな?

第1章は、小説というより
「歴史上の人物の生涯をダイジェストで紹介しました」
という感があって、いまいち引き込まれず、
第2章でちょっと興味を惹かれて、
第3章が一番ドラマチックで面白かった。
タイトルに冠した「政略結婚」の要素は
第2章まで(しかも結果としては……略)。
ただ、女性と「家」との関わり、
「家」への意識の変化を描いた点では
興味深い。

それにしても、江戸時代って
本当に簡単に人が死んでしまう時代だったのね……。

コメント
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