内山純『魔女たちのアフタヌーンティー』
★★★☆☆
【Amazonの内容紹介】
自分自身を整えるために、ゆっくり紅茶を淹れるのよ。
“魔女“が住むと噂される白金台の大きな屋敷。
“魔女“が住むと噂される白金台の大きな屋敷。
黒い服に身を包む女主人のお茶会は、型にとらわれず自由で楽しい。
丁寧に淹れた香り高い紅茶と宝石のようなティーフーズも素敵だが、
冷えたアイスティーと芋けんぴの相性も抜群だ。
仕事も恋も上手くいかず、鬱々していた真希は、お茶の奥深さを知り、
様々な年代のゲストの悩みを聞くうちに自分自身に向き合っていく――
ちょっと不器用な人々のつながりを描く心満たされる物語。
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初めての作家さん。
「ご飯もの」というジャンルのお約束とも言える「ほっこりした感じ」が
かなり薄いのが、ちょっと変わった感じ。
別に陰惨な話ではないのに、全体的になんとなく薄暗いのよ。
第2話の、自分の価値基準を持たず
他人の価値判断に合わせて行動してしまったり、
値段だけで価値を測ったりするPTAママ、
具体的に誰とは言えないのだけども 、こういう人、いそう!!
口に出さないだけで、同じような振る舞いをしている人は
多いことだろう。
私も、値段をまったく気にしないかと言ったらそうではなく、
いただきもののチョコレートをうまいうまいと
ぱくぱく食べたあとで、
「えっ、あれ一粒500円だったの!?
もっと大事に食べればよかった!」
みたいなことはよくある……。
結局、彼女は最後まで変わらないのだけども、
このブランド好きが後々の展開に活かされてくるのはいいね。
245ページ、宇津木が真希に対してなぜか一箇所だけ
「です・ます」調で喋っているセリフがあり、違和感。
話の流れからして、宇津木の発言だと思うのだが……
私の読み違い?