第1話だけで、好きになっちゃった。
阪神大震災の後、地下鉄サリン事件当日から始まる
1995年の高校生たちの物語。
映像が映画的で、演出にもシナリオにも演技にも粗が見えず、
「気合いを入れて作りました!!」という意気込みを感じる。
1995年、私は主人公たちのちょっと下くらいの年齢で、ほぼ同世代。
チーマーとか、懐かしいね。
『池袋ウエストゲートパーク』の時代だ。
音楽もバリバリにドンピシャ世代。
曲を聴いただけで「あの頃」が押し寄せてきて、
音楽の力というのを感じてしまう。
第1話は、中川大志くん無双と言った感じ。
このところ、ずっと彼の出演作を見ていたのだけども、
すっかり彼のことが好きになってしまった。
今回、いきがって悪ぶってるボンボンの役なんだけども、
これまでのお坊ちゃん/エリート役とはまた別のキャラ立てをしていて、
その役ごとのかっこよさを確立している。
主人公役の高橋海人くんも、
完全に「アイドル」である自分を消して、
冴えない、鬱屈と焦燥を抱えた高校生になっていてお見事。
たぶん、当時の「1999年に世界が終わるかもしれない」という、
世間全体をうっすら覆っていたムードを知らないと、
理解しがたいところも多いのだろうと思う。
メインの高校生たちを演じているのは20代半ばくらいの俳優さんたちで、
1995年にはまだ生まれていないんだな~。不思議。
エンディングのメイキングも、とっても可愛い。
大人になった主人公の回想という構成をとっていて、
悲しい結末を想像させるような情報を差し挟んでいるのだけども、
翔太郎が早死にするという展開はやめてくれ~!!
(原作があるから変えようがないのだが……)