金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

519:富田常雄『武蔵坊弁慶(一) 玉虫の巻』

2021-11-17 11:15:13 | 21 本の感想
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

源氏再興に義経と行動を共にし、
衣川で果てたわれらが弁慶は、
身の丈2メートル、130キロの巨躯にみなぎる怪力に似ず、
美女・玉虫との恋に身を灼く純情な青年でもあった。
正義感に燃えてふるった蛮勇のせいで比叡山を追われた弁慶を
待つものは……。
剛力無双のヒーロー・弁慶の波乱万丈の生涯を描く痛快巨編。
男の強さ、優しさ、哀しさがみなぎる、
NHK大型時代劇原作にもなった全10巻。

****************************************

小学生のときにのめり込んで読んだ、思い出の作品。
長く、小汚い古本しか手に入らなかったのだけども、
電子書籍化してくれてうれしい限り。

1巻は、比叡山を追われた弁慶の恋と義経との出会い、
斬首の場から逃亡するまで。

巨体と怪力とともに可愛らしさと優しさを持つ弁慶。
おじさんの印象があったのだけども、この時点ではまだ
二十代後半なんだな。

やきもちを妬いて拗ねる玉虫の媚態も可愛いばかり。
牛若の家来になる前、弁慶が彼をつけ狙いつつも
やり取りを楽しみ、すでに彼に惹かれるつつある様子が
感じられるのもうまい。
しみじみと良い。
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 518:櫻いいよ『交換ウソ日記』 | トップ | 520:関幸彦『敗者の日本史6... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿