根本聡一郎『プロパガンダゲーム』
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
「君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい。
そのための手段は問わない」
大手広告代理店「電央堂」の就職試験を勝ちあがった
大学生8名。
彼らに課された最終選考の課題は、
宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを
競うゲームだった。
勝敗の行方やいかに、そしてこの最終選考の真の目的とは?
――先の読めないゲーム展開と衝撃のラストが、
宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを
読者に問いかける。
アマゾン電子書籍の人気作を大幅改稿した完全版!
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選考のパートまでは、非常に面白かった。
どうすれば世論を望む方向へ誘導できるか、
それぞれの成功と失敗が納得のいくものだったし、
「スパイがいることはわかっているが、
それが誰なのかわからない」
という設定も、緊張感を与えていてよかった。
「選考の真の目的」は序盤で見当がついてしまったけど、
楽しかった。
しかし、選考後は「???」。
急にリアリティを失った感じ。
学生たちのやろうとしていることに勝算があるようには思えず、
全然わくわくしなかったし、再登場したあの人も、
そうするのが自然と思える前振りがなかったため、
「急にそんなこと言って出てきても……」
としか思えなかった。
終盤の「???」が無ければ、好み度は★5をつけた!
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