金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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199:根本聡一郎『プロパガンダゲーム』

2022-09-08 12:17:46 | 22 本の感想
根本聡一郎『プロパガンダゲーム』
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

「君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい。
 そのための手段は問わない」
大手広告代理店「電央堂」の就職試験を勝ちあがった
大学生8名。
彼らに課された最終選考の課題は、
宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを
競うゲームだった。
勝敗の行方やいかに、そしてこの最終選考の真の目的とは?

――先の読めないゲーム展開と衝撃のラストが、
宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを
読者に問いかける。
アマゾン電子書籍の人気作を大幅改稿した完全版!
 
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選考のパートまでは、非常に面白かった。
どうすれば世論を望む方向へ誘導できるか、
それぞれの成功と失敗が納得のいくものだったし、
「スパイがいることはわかっているが、
 それが誰なのかわからない」
という設定も、緊張感を与えていてよかった。
「選考の真の目的」は序盤で見当がついてしまったけど、
楽しかった。

しかし、選考後は「???」。
急にリアリティを失った感じ。
学生たちのやろうとしていることに勝算があるようには思えず、
全然わくわくしなかったし、再登場したあの人も、
そうするのが自然と思える前振りがなかったため、
「急にそんなこと言って出てきても……」
としか思えなかった。

終盤の「???」が無ければ、好み度は★5をつけた!


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