金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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2:河野裕 『いなくなれ、群青』

2017-01-05 22:50:12 | 17 本の感想
河野裕『いなくなれ、群青』(新潮文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。
誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。
あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。
奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎…。
僕はどうして、ここにいるのか。
彼女はなぜ、ここに来たのか。
やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。
「階段島」シリーズ、開幕。

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初めて読む作家さん。
透明感のある小説を書く人、という評判は耳にしていたので、
期待しながら読み始める。
確かに、雰囲気がとてもよくて、大きな事件は起こらないのに
するすると読めてしまう。
ただ、透明な美しいイメージの大部分は、
表紙によってつくられているような気がしなくもない。

階段島にやってきた理由も、予想していたわけじゃないけれども、
明かされてもそれほど驚きがない。
そんなに思い入れがあったの? とやや唐突な気も。
これできれいに終わってる気がするけど、
続編はどう展開していくんだろうか。
続きは機会があれば、といったところかな。
でも、嫌いじゃないし、ファンが多いのは納得。
何というか、誰も傷つかない世界なんだよね。



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