金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「光る君へ」♯15

2024-04-14 21:10:32 | 大河ドラマ「光る君へ」

もうすでに、中関白家が没落するための仕込みが

着々と進行していてつらい!!

兼家パパのような巧妙なやり方ではなく、

自己中心的なやり方を強引に押し進めて反発を買う道隆、

「競べ弓」エピでわかりやすく調子に乗ったぼんぼんの伊周。

大人になった一条天皇と定子さまのしっとりしたムード、

そして「清少納言」誕生とききょうフォールインラブ、

とときめく場面もあったのに、道隆の体調不良も差し込まれて

すでに胸が苦しいよ……

 

道綱母がヒステリックなおばさんとして描かれず、

赤染衛門と同様に、紫式部に刺激を与える先達として

描かれているの、とっても好き。

道綱とさわさんで「空蝉」オマージュをやるとは思わなかったが……。

光源氏みたく、

「間違えた!……ま、いっか、やっちゃおう」

にならないあたりが道綱の人の良さなのね。

 

【その他いろいろ】

・道兼、公任の屋敷に居座って酒浸り。

 関白の首を取ると物騒なこと言い出した。

 道隆兄ちゃん、一時は弟の承認欲求に漬け込んで心をつかんでたけど、

 こういうとこでフォローして火種を消しておけないのがやっぱり

 「足りない」印象なんだよね……

 

・「少納言」がどこから来たのか不明なのを

 「間違いだけど、いいね!」でうまくごまかしてた。

 

・明子さま、すっかり穏やかになっちゃって。

 

・癒しの左大臣死去

 

・すっかり無職に慣れた為時パパと

 意外にうまくやってる弟。

 

・さわ「ずっと一緒に暮らしません?」

 わかりやすいフラグ立ててきた。

 

・次回予告、倫子さまにまひろと道長の関係がバレる!?

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドラマ「95」♯1

2024-04-10 21:16:50 | 2024年に見たドラマ

第1話だけで、好きになっちゃった。

阪神大震災の後、地下鉄サリン事件当日から始まる

1995年の高校生たちの物語。

映像が映画的で、演出にもシナリオにも演技にも粗が見えず、

「気合いを入れて作りました!!」という意気込みを感じる。

 

1995年、私は主人公たちのちょっと下くらいの年齢で、ほぼ同世代。

チーマーとか、懐かしいね。

『池袋ウエストゲートパーク』の時代だ。

音楽もバリバリにドンピシャ世代。

曲を聴いただけで「あの頃」が押し寄せてきて、

音楽の力というのを感じてしまう。

 

第1話は、中川大志くん無双と言った感じ。

このところ、ずっと彼の出演作を見ていたのだけども、

すっかり彼のことが好きになってしまった。

今回、いきがって悪ぶってるボンボンの役なんだけども、

これまでのお坊ちゃん/エリート役とはまた別のキャラ立てをしていて、

その役ごとのかっこよさを確立している。

主人公役の高橋海人くんも、

完全に「アイドル」である自分を消して、

冴えない、鬱屈と焦燥を抱えた高校生になっていてお見事。

 

たぶん、当時の「1999年に世界が終わるかもしれない」という、

世間全体をうっすら覆っていたムードを知らないと、

理解しがたいところも多いのだろうと思う。

メインの高校生たちを演じているのは20代半ばくらいの俳優さんたちで、

1995年にはまだ生まれていないんだな~。不思議。

エンディングのメイキングも、とっても可愛い。

 

大人になった主人公の回想という構成をとっていて、

悲しい結末を想像させるような情報を差し挟んでいるのだけども、

翔太郎が早死にするという展開はやめてくれ~!!

(原作があるから変えようがないのだが……)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

70-74:最近読んだ本

2024-04-10 20:37:53 | 24 本の感想
 沖田円『丘の上の洋食屋オリオン』
 
初めて読む作家さん。
突き抜けたところ、新しいところはないけれども、
最初から最後まで安定した感じ。
女同士の関係の描き方が好み。
 
 
標野凪 『ネコシェフと海辺のお店』
 
上手い。
いま乗りに乗っている作家さん、という感じがする。
各話の登場人物同士がゆるやかにつながっているのも
読んでいて楽しいし、
魚と韻文の組み合わせにもオリジナリティがあってよい。
 
 
管野カラン「かけ足が波に乗りたるかもしれぬ」
 
Webで公開されていた短編読み切り漫画。
詩歌の持つ力。
こういうお話がきちんとTwitterで反響を呼ぶのが
なんだか嬉しい。
 
 
 toka『世界一 居心地の良い部屋の作り方』
 
著者さんのファンなので購入。
インテリアのセンスが好き。
料理や絵など、自分の好きなこと、楽しいことを
日常に取り入れた生活がとても良い。
 
 
コバシイケ子『台湾のすこやかで福のある暮らし』
 
カラフルな明るい写真に惹かれて。
また台湾行きたいな~。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大河ドラマ「光る君へ」♯14

2024-04-07 20:51:58 | 大河ドラマ「光る君へ」

兼家パパ、死す。

もう自分の望みを叶えちゃったから、道兼は用済み。

「後継は道隆」という決定に抗議する道兼に、

「お前みたいな人殺しが後継げるわけないじゃん。

 これからも汚れ仕事しろ、イヤなら身分を捨ててどっかいけ」

なんて言っちゃう。

これまで利用してきたことも隠さず、取り繕うことさえせず。

家の維持や道隆のことを思えば、こんなこと言わないだろうから、

やはり気が回らなくなってるんだな……。

道兼がキレて、「老いぼれが! とっとと死ね!」なんて

暴言吐く気持ちもわからないでもないよ……

荒れる道兼、奥さんにも愛想尽かされ

「他に好きな人ができた」と離婚されちゃった。

先手を打って娘を先に家から出しておく奥さん、

帝の乳母だけあってしっかりしてる。

 

【その他いろいろ】

・道綱母、最後までブレず兼家の枕元で「道綱」を連呼。

 このドラマでは、最後まで疎遠にならず、

 兼家のことを愛していたという設定。

 

・元気に呪詛に励む明子さま、好き!!!!

 でもハッスルしすぎたせいか、流産しちゃった。

 

・倫子さま、流産した明子さまのことまで気遣うけど、

 明子さま本人が聞いたら微妙にイヤだろうな~という

 言い回し。

 そして道長、倫子さまに冷たいね……。

 

・伊周、このドラマでもやはりイケメン設定

 

・一条天皇と定子さま、可愛いよ~!

 やんごとなきおねショタ。

 定子の背中に乗る主上、母上に怒られちゃった。

 

・実資、後妻まで「日記に書けば」と言われ、

 腹肉をつかまれる。

 後妻が登場したのは意外だった。

 

・久々に清少納言登場。

 「私たちはただの賑やかし。アホらしい」

 「だれですか、あの小汚い子」

 「つまらない会でしたわね」

 「(夫は)下の下!」

 まひろと二人きりだから、ズバズバ。

 意外に仲良くしてる二人、いいね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドラマ:『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』 第4~10話

2024-04-07 19:24:05 | 2024年に見たドラマ

TVerで配信されていたので視聴。

第4話以降を見ても、第1~3話と感想は変わらない(→第1~3話の感想)。

メインキャラクターはみんな面白いし、

竹内結子のファッションも素敵だし、

斉藤由貴演じる真野さんのキャラ&メイクは最高だし、

このころの中川大志くんのビジュアルは爆発している。

なのに…………!!

ひたすらもったいないドラマだった。

見せ方によってはもっとおもしろくなったんじゃないのかな。

最後の第9・10話は爽快さが多少あってよかったんだけども、

それでもやっぱり最初から最後まで一貫して、

「そうはならんやろ」がまとわりついてしまうんだよな……

 

あと、5年前のドラマだからだというのもあるけど、

今放送されていたら叩かれるんじゃない?と心配になるような

おちょくりがあって、微妙に嫌な気分になった。

おそらく笑いどころとして設定されているのであろうやり取りが、

他者を下げることによる笑いなのよ……。

水川あさみ演じる与田ちゃんの描き方には悪意を感じるくらいだし

(キュートさが見えたの、最後だけ)、

与田ちゃん&藤枝くんのいいところも見たかった。

 

いちばんよかったところは、

氷見さんと吾妻議員が不倫関係でも元恋人でもなく、

同志であり、おそらく氷見さんの片想いであっただろうところ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

69:和泉かねよし『二の姫の物語』

2024-04-04 19:00:40 | 24 本の感想
和泉かねよし『二の姫の物語』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
戦乱の世、姫と家臣という身分を超えた絆(きずな)で結ばれたふたりがいた―――。
やがて、避けられぬ運命に翻弄(ほんろう)された時ふたりが選んだ道は―――――?
●収録作品/二の姫の物語/サーキットの女王様/地上20mで会いましょう
 
****************************************
 
初めて読む漫画家さん。
ずいぶん前に買ったのを積ん読していたので記憶もおぼろなんだけど、
確か、SNSでフォローしてる歴史好きな人が勧めていて
知ったんじゃなかったかな?
 
読み始める前は「絶対私が好きな話じゃん!」と思ったのだけども、
意外に淡々と冷静なまま読了してしまった……。
ヒーロー・ヒロインの美点が「設定」だけで、
実際に感じられなかったからなのかしら。
そして、架空の国とはいえ、ベースは中華もの。
この国では閨閥が権力に結びついていないんか?
とか、国のシステムのあやふやさも気になった。
短編だし、そこがメインじゃないのはわかってるけど、
皇位継承がストーリーにかかわってくるなら、
おざなりにしちゃいけない部分だと思う。
がっつり説明はしなくても、解釈できる程度の匂わせは
しておかないといけないと思うのよね……
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

68:辻村深月『この夏の星を見る』

2024-04-04 18:48:18 | 24 本の感想
辻村深月『この夏の星を見る』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
この物語は、あなたの宝物になる。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。
顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。
コロナ禍で部活動が次々と制限され、楽しみにしていた合宿も中止になる中、
望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」も
今年は開催できないだろうと悩んでいた。
 
真宙(まひろ)は渋谷区立ひばり森中学の一年生。
27人しかいない新入生のうち、唯一の男子であることにショックを受け、
「長引け、コロナ」と日々念じている。
 
円華(まどか)は長崎県五島列島の旅館の娘。
高校三年生で、吹奏楽部。
旅館に他県からのお客が泊っていることで親友から距離を置かれ、
やりきれない思いを抱えている時に、クラスメイトに天文台に誘われる――。

コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で
大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。
しかしコロナ禍ならではの出会いもあった。
リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。
スターキャッチコンテストの次に彼らが狙うのは――。
哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある。
 
****************************************
 
最近出たコロナ禍の物語、作者は辻村深月。
ということで、模試や入試等、あちこちで使われていた作品。
 
まあとにかく分厚くて、読むのに一週間かかってしまった。
しかし、作者のネームバリューというか、
「時間を費やしても、無駄にはならないだろう」
という信頼があり、読了。
 
3つのパートが交差する第3章から、ぐぐっと引き込まれる。
オンラインで一堂に会したとき、遠い場所に住む彼らが繋がりあい、
理解者を得る流れに胸が熱くなる。
 
小説の中に新型コロナが出てくると、
なんだか息苦しくて嫌だなあと思っていたし、
それを出す意味というのが感じられない作品が多かった。
でも、これはちょっと違って、
「今を描く」「今を切り取る」ことの価値を初めて感じられた。
Zoomのシステムに戸惑う気持ちなんかも忘れていたな~。
やっぱり喉元を過ぎると印象が薄れていく。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

67:内山純『魔女たちのアフタヌーンティー』

2024-04-02 18:29:47 | 24 本の感想
内山純『魔女たちのアフタヌーンティー』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
自分自身を整えるために、ゆっくり紅茶を淹れるのよ。

“魔女“が住むと噂される白金台の大きな屋敷。
黒い服に身を包む女主人のお茶会は、型にとらわれず自由で楽しい。
丁寧に淹れた香り高い紅茶と宝石のようなティーフーズも素敵だが、
冷えたアイスティーと芋けんぴの相性も抜群だ。
仕事も恋も上手くいかず、鬱々していた真希は、お茶の奥深さを知り、
様々な年代のゲストの悩みを聞くうちに自分自身に向き合っていく――
ちょっと不器用な人々のつながりを描く心満たされる物語。
 
****************************************
 
初めての作家さん。
「ご飯もの」というジャンルのお約束とも言える「ほっこりした感じ」が
かなり薄いのが、ちょっと変わった感じ。   
別に陰惨な話ではないのに、全体的になんとなく薄暗いのよ。
 
第2話の、自分の価値基準を持たず
他人の価値判断に合わせて行動してしまったり、
値段だけで価値を測ったりするPTAママ、
具体的に誰とは言えないのだけども 、こういう人、いそう!!
口に出さないだけで、同じような振る舞いをしている人は
多いことだろう。
私も、値段をまったく気にしないかと言ったらそうではなく、
いただきもののチョコレートをうまいうまいと
ぱくぱく食べたあとで、
「えっ、あれ一粒500円だったの!? 
 もっと大事に食べればよかった!」
みたいなことはよくある……。
 
結局、彼女は最後まで変わらないのだけども、
このブランド好きが後々の展開に活かされてくるのはいいね。
 
245ページ、宇津木が真希に対してなぜか一箇所だけ
「です・ます」調で喋っているセリフがあり、違和感。
話の流れからして、宇津木の発言だと思うのだが……
私の読み違い?
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする