そのYさんが、今回東北を取材した際、どこかのTV局の取材に出っくわしたそうだ。彼らは黒塗りのハイヤーで被災地に乗りつけ被災者に「辛いですねー」などとインタビューし、画面さえとれればさっと引き上げていくそうだ。そんな姿を横からみると腹が立つそうだ。自分も同感である。その話を聞いたら、自分は大昔の救命センターのドキュメンタリーと銘打ったTV取材を思い出す。そのような取材は自分を安全な位置に置いておいた「上から目線」なのだろう。まあYさんのような取材はじっくり被災者と寝泊りして取材するため、より深い情報がえられるが時間効率が悪い。しかしあのようなTV取材は上っ面だけの内容であるが、リアルタイムでの報道が期待できる。どちらが良いかという問題ではない。でもどちらが信頼できるかという点では自明の理なのである。