先日、患者さんから聞いた。飛鳥山公園の桜の下のベンチで花見をしたそうだ。持参した好物のワンカップを開けて飲んでいたらカップ酒の中に桜の花びらが2片・・・。「ほぉ~これは風流な・・、春から縁起がよさそうだ」 指で摘まんで捨てるのも無粋。しかも茶柱のような縁起物のような感じがしたのでそのままゴクリと飲み干した。ところが花びらが喉の奥に張り付いて次の瞬間から激しい咳が止まらなくなった。それは数分間続いたそうだが、周りの人たちも少し様子がおかしいのか?と時々自分を見遣るのだ。ほどなくして自然とおさまったそうだが、「震災もあったし今年はついてない」と外来でこぼしていた。「桜の花びらでは窒息しないのでまあいいじゃないですか」という自分の言葉も白々しく、何のなぐさめにもならなかった・・。すみません。
(このエピソードはご本人の許可を得て掲載しています)