吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

教室で男児が心肺停止 先生とクラスメートの15分間 その4

2021年01月06日 06時29分09秒 | 日記
 感謝状をおくることでこれらのことを特別扱いしてほしくない。こんなもの贈るからいつまでも当たり前のことが当たり前の世の中にならないのである。
 昔、どこかのネットでそう書いたら「素人」の人から「呆れる意見だ。我々は倒れている人がいたらどうしようか、常に勇気を必要とするのである。それが『普通の感覚で行う当たり前のことだ』とは現場を知らなさすぎる」と怒られた。結構である。「ど素人」の方には感謝状でもなんでも差し上げる。どうぞ勇気をもって参加して下さいと言いたい。
 ただし心肺蘇生は講習をうけて学ばないとできない。まずはこれを受けて体得して、現場では周囲の通行人と連携で行えるようになってほしい。この一連の流れの中には医学的知識は必要としない。フローチャート通りの動きをすることになる。つまりこれら判断や動作には勇気はいらないし素人でも医療従事者でも同じなのである。まずはこの流れを体得していただきたい。そうしないといつまでも心肺蘇生が普通のことにはならない。いまだに一般人が行う心肺蘇生というものが「勇気がないとできない」という感覚のままだと普及は難しいのである。