吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

「呼び出しないと思い」県立病院医師、宿直勤務中に飲酒…未明に入院患者に点滴 その3

2022年11月15日 06時46分18秒 | 日記
 大昔にきいた話ですが、田舎の病院での話です。急患が来てもどこかへ転院させていたら距離的、時間的に間に合わないような状況で、自分一人しか対応できる医者がいないようなことがあったそうです。まあ昔はほぼ24時間365日オンコール状態の医師など珍しくもありませんでした。正規の当直も非番の医師もほとんど区別がなく携帯電話もない時代です。
 したがって病院で夜、暇な時は酒でも飲むでしょう。そんな時の緊急手術では「おい、俺は酒飲んでいる。手元が狂うかもしれない。嫌なら、遠くの病院に転送することになるけどそれまで患者は持つかどうかわからんぞ。俺でよければ今すぐ手術するがどうする?」という豪快な会話がありました。これは自分が研修医の頃の上の先生の話です。豪放磊落な先生でした。
 結局緊急手術で救命しましたが、古き良き?時代の話です。今であったら絶対ありえない話です。
 今なら飲酒して患者を手術し救命できなかったら重大責任問題で追及されます。責任追及されるくらいならコンプライアンス重視して何もせず患者は死にました・・・でも今はこれでいいのですよという時代なんでしょう。これでいいのか悪いのかはわかりません? 今でこそへき地の病院には医者が不足していますし。