吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

若狭衆議院議員の出馬 その2

2016年09月10日 06時22分04秒 | 日記
 本来であれば若狭氏は自民党から除名処分されるくらいの「罪」があるはずである。自民党も痛し痒しである。ところが若狭氏を自民党から除名し、この10区補欠選挙に自民党が他の候補者をたて、若狭氏との分裂選挙を仕掛けたとしても絶対に若狭氏には敵わないそうである。
 それなら若狭氏を除名せず最初から懐に置き彼に自民党公認を与えた方が、確実に自民党議席を獲得できることになる。だから今回の党規違反の処分は「口頭注意」だけになったのである。

 なんだかこのいきさつを見ると自民党本部の苦しい対応であるが、これもまあやむを得ないだろう。
 しかし今後「重大な党規違反をした者を除名しないのはおかしい」と内部での火種になりそうな予感もする。特に自民都議団の若狭氏に対する怒りはものすごいものであろう。

 それにつけても小池パワーがまだまだ続いている感じである。完全に勧善懲悪ドラマ、水戸黄門の役割配置で自分を水戸黄門に据えてしまったのである。
 政治手腕と言うか、すごい脚本家である。

 あ 小池氏本人こそなんで自民党から離党処分されないのかな?
 補欠選挙の舞台である東京10区とは、まさにうちの区なんですよねー。

若狭衆議院議員の出馬 その1

2016年09月09日 05時53分44秒 | 日記
 小池都知事誕生に伴い空席になった東京10区の補欠選挙に、小池氏を応援した若狭氏が出馬するとのこと。今、現職の衆議院議員なのに任期中に何故また補欠選挙にでるのか不思議であった。
 どうやら彼は比例区の繰り上げ当選であり、現在選挙地盤を持っていないそうである。地盤がないと市民からの応援を受け難い。今後長く政治家を続けるには自分の地盤を固めておいた方がよさそうであるとのこと。
 今回小池氏の応援にて彼は一躍有名になった。しかも10区は小池氏の地元である。小池氏の後継者としてはうってつけの「脚本」である。
 メディアでも皆言っていたが絶対若狭氏が当選するそうである。本来、党紀に反し小池氏の応援をしたので自民党から処分されるはずである。だから出馬は無所属だと思っていた。
 しかしどうやら二階幹事長から口頭厳重注意のみで除名されないようである。あの小池氏出馬の時の「お触書」はなんだったのか?

築地市場移転問題 その2

2016年09月08日 06時07分23秒 | 日記
 今回の都知事選で小池氏は確かに随分うまい戦略でのぞんだ。政敵を決めてそれに対する姿勢を示したのである。今回は自民党都議会のドンを悪玉に仕立てた。そして広くこのドンを「悪代官」に仕立て上げることに成功したのである。小池氏は議会運営が不透明、都民無視の政治であるということを糾弾した。自分はこの時まで知らなかったが都政を握っているのは知事ではなくこの人だったのである。
 小池氏の公約は290万人との約束である。この移転延期という公約を都議会に持っていけば当然ドンから反対されて、おそらく移転延期は議会を通らないであろう。それでも小池氏はいいのである。「自分は移転延期をはたそうとこれほど努力しました。しかし議会(悪代官)の猛反対にあい阻止されました」という事実があれば、ますますドンを悪者に仕立て上げられるし、自分の公約達成努力も正当化できることになる。つまりどっちに転んでも今回の移転問題では小池氏の懐は痛まないのである。小池氏なかなかの手腕であると感じた。

築地市場移転問題 その1

2016年09月07日 06時26分35秒 | 日記
 最近、小池都知事からの発表であるが11月の築地市場移転を延期にすると発表された。
 どうやら市場職員の中でも移転賛成派と反対派の対立があるようである。
 なんだか以前の民主党が政権を取った時、ダム建設中止だとか何だとかで騒いで余計に町民のダム反対派と賛成派の対立に拍車をかけるようになった件を思い出したのである。
 今回も市場移転反対派と賛成派の市場職員の対立は激化するのかもしれない。

 それにしたって「もうすでにこんなに建物もたてているのに何を今更・・・」と誰しも思うことである。しかし土壌の安全性を確認していないまま建設を始めたことの理由がわからない。なんだか「法的」には建設できるらしいが今後数十年以上生鮮食料品を扱うところの土壌が汚染されているというのでは不安である。これは建設にGOサインをだした役人、議会の責任である。初めに移転日ありきで行政が動き出したことが原因である。この時のいきさつは知りたいところである。

柳原病院ホームページから その4

2016年09月06日 06時45分55秒 | 日記
 これだけ多忙で外来や手術をこなしている医師であれば、仕事中そんなことをすれば自分の今後の仕事を一発で棒に振ることを十分に理解しているであろう。
 そこまでして、4人部屋(例えばカーテンを引いたとしても)でそのような行為に及ぶものなのであろうか? そこまでしても行為に及びたくなるほどその医師にとって魅力的な女性だったのであろうか?
 まったく不思議である。自分が当事者で、そこにいたなら本当にそこまでしても行為に及ぶ状況なのかは極めて疑わしいのである。

 しかしながら万が一、本当にそのような事実があったとしても物証はないだろう。おそらく被害者(?)の訴えのみを聞き入れての逮捕・勾留である。
 以後司法の場において検討されるのであろうが、自分は何だか、もしかしたらハニートラップか新手のクレームなのかもしれないと思ってしまうのだが・・・。
 早く事実関係が明らかになることを願うものである。

 それにしても任意同行ならまだしも多忙な医師の逮捕はよほど慎重にしないと患者の治る権利のはく奪、または地域医療への悪影響につながることを警察は理解したらどうであろうか? 

 逃亡するわけないでしょ? 毎日居場所の分かるところで同じように診療しているのですよ。

柳原病院ホームページから その3

2016年09月05日 06時17分05秒 | 日記
 このように身柄をいきなり拘束する逮捕によって、この医師が抱える患者の診療の機会(治癒する権利)をはく奪したことになり、大きな社会的損失を警察は患者サイドに与えたことになる。医師の逮捕は慎重になるべきであるがあまりにも安易な行いと思われる。別にこの医師を自分は擁護しているのではない。事実関係も自分の知るところではない。

 しかしあの大野病院産婦人科医不当逮捕(無罪確定)もそうであるが、医師の勾留でどれだけ地域医療に打撃を加えたのかをマスメディアは触れることはない。
 今回も逮捕要件を満たさない逮捕であり、そのことで、その他診療中の患者の治る権利を警察は侵害しているのである。この部分にマスメディアが注目しないのは片手落ちである。

 事実関係は不明であるが、乳腺手術の術後、しかも4人部屋の衆人環視のところで、わいせつ行為が患者に行われたというのは、どう考えても無理があろう。術者は自分がなした手術のあとは合併症なく綺麗に治癒することを考えるのが普通である。そこにわいせつ行為が介在するとはとても思えない。

柳原病院ホームページから その2

2016年09月03日 06時05分59秒 | 日記
 都内の柳原病院のホームページから引用したものである。

 通常、非常勤の医師の事件について病院側がこれほど非常勤医師を擁護することはない。擁護というよりもむしろ警察の「横暴」を糾弾している文面にとれる。通常、病院側はアルバイト医師の出来事であるので、おそらく事件に関わりたくない立場をとるであろう。そのため中立を貫くか誤解を受けないようコメントは差し控えるであろう。しかし今回病院側は矢面に立ってこの医師の逮捕を不当であると警察当局を糾弾している。

 もちろんこの事件のどちらの言い分が正しいか、あるいは真実はどうなのかわからない。
 分からないうえでの自分の意見であるが、また「不当逮捕」であることは間違いない。
 逮捕の要件は①逃亡の恐れがある ②証拠隠滅の恐れがあるなどである。
 通常、臨床業務で毎日多忙の医師であれば仕事をすべてうっちゃって逃亡するおそれはない。このように患者や社会に対して無責任なことをしたら以後臨床医として致命傷となる。また数か月前の事件で病院のカルテを非常勤職員の医師が勝手に改ざんできるものでもない。

柳原病院ホームページから その1

2016年09月02日 06時10分36秒 | 日記
都内の柳原病院のホームページより転載

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1.当院非常勤医師逮捕について
 2016年8月25日、警視庁により当院非常勤医師が逮捕されたとの報道がされ、その後当院はその事実を確認した。この逮捕は全身麻酔手術後患者の訴えのみを根拠とする警視庁による不当な逮捕である。

2.経過
 2016年5月10日、16時頃、当院1泊入院予定で右乳腺腫瘍摘出手術を実施したA氏が、手術終了直後に4人部屋の病床にて、術後診察に訪れたB非常勤医師からわいせつな行為をされたとして、友人を通じて警察通報した。なお、A氏はB医師が勤務するCクリニックのB医師が担当する外来患者で、手術のために当院に入院した。同日、通報により千住警察署員が来院し、当院は患者本人や他の入院患者の症状に配慮しながら、求めに応じてA氏との面談のために場所を提供し、当該病床にも案内をした。
  当院は直ちにA氏に関係した職員より手術前から通報に至る間の状況について聞き取りや病室とベッドの位置、ベッド高さ等現場検証を行った。また、6月9日には、A氏申請に基づいて全診療記録を警察署へ持参した。7月7日には、当院内部調査による時系列事象や現場検証実施の記録及びそれらの検討からわいせつな行為はなく、捜査を速やかに終了するよう求める申入書を当院顧問弁護士名で提出した。その際警察は、A氏身体からの採取物から物証があったと明言することはなく、当院にこれ以上の捜査協力を要請する根拠も理由も示せなかった。7月7日以降千住警察からは一切の問合せもないまま、8月25日突然の逮捕となった。

3.当院の見解
 当院は詳しく院内調査を実施し、顧問弁護士と相談しながら院内調査の概要を示すとともに、警察の要請に対して対応してきた。また、A氏自身は5月11日、27日の術後診察を当院外来で受診し、半年後の経過観察の診療予約も行っている。
  当院の調査でA氏の術後の供述は、全身麻酔による手術後35分以内のことであり、その内容は、手術前の恐怖や不安と全身麻酔で行った手術後せん妄状態での幻覚や錯覚が織り交ざったものと確信する。さらにA氏は満床在室の4人部屋におり、術後の経過観察に看護師が頻回に訪床する病床にいた。多くの目がある環境の中でA氏の供述の様な事が誰にも知られず行われたとは考えられない。この様に当院として医学的、客観的に状況や経緯を検討し、その調査結果を警察に提示したにもかかわらず、警察は「A氏の証言に信憑性がある」と判断して非常勤医師の逮捕にまで踏み込んだのである。この様なことが許されれば、今後、施術医師が術後診察に病室を訪れることを躊躇う要因ともなり、正当な医療行為に制約を付すことになりかねない。
  当院は、今回の不当逮捕に強く抗議する。警察は、手術後せん妄状態時の患者証言に信憑性があるとして明確な証拠も示さず、準強制わいせつによる逮捕にまで踏み込んだものである。しかし、逮捕の要件であるところの、逃亡のおそれ、証拠隠しのおそれなどの事由は、B医師にはない。
 多数の患者の健康をあずかる医師を逮捕し勾留することは、自白強要を目的とするものと言わざるを得ない。この警察のやり方は不当であり、この間の冤罪事件での捜査手法や人権蹂躙に対してなんら反省もない態度だと考える。さらに警察のこうした横暴が、医療現場に混乱を与え、患者、利用者、職員やその家族に不安を招いた事を、当院は厳しく糾弾するとともに、警察当局に謝罪を求め、この様な強引で不当な捜査を直ちに止め、B医師を速やかに釈放するよう求めるものである。
以上
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また産科事故 その3

2016年09月01日 06時11分12秒 | 日記
 過去に有名な「大野病院事件」があった。医師が不当逮捕で拘束された事件である。検察側の用意した医師鑑定人が経験不足のため、ずいぶんと紛糾したものの結局被告医師は無罪となった。
 しかしあの事件以来、産科医を希望する医者が激減し、現在の産科医療は崩壊の危機に瀕している。だれしもいつ自分が逮捕されるか分からない分野での仕事は選ばないだろう。患者(患児)が死亡、または高度障害を残すとすぐに「医者のせいか?」という懐疑的な風潮を否定はしない。
 それもよかろう。しかしまるでクレーマーのように行き過ぎると日本の医療はますます萎縮医療になり、医師は誰もリスクをかかえながら頑張ろうという気にはならなくなるのである。
 今後ますます日本の医療は委縮し崩壊していくだろう。

 30年まえ米国留学から帰国した医師から聞いた米国の訴訟社会の話が今、日本にも起こっている。
 当時、入院すると分厚い小冊子が患者に渡されてそれに起こりうる合併症やら何やらがすべて書かれており、それに目を通して同意書にサインをする(サインしなければ医療が始まらない)という当時の米国のシステムを聞いた。この時、「米国では患者と医療側はこんなにも信頼関係がないんだな。日本じゃありえない話」と思ったのである。しかし、今では米国と同じになってしまっている。どうなんだか?