この頃、nanuさんが私に彼女の話をよくしてくれます。
暮れまで同棲していた彼女と別れて、今は一回り年下のハタチの彼女と付き合っているそうです。
「・・でも、みんな今のカノジョの事、賛成しないんだよな。」
「なんで?」
「叔母さんは年が若過ぎるとかさ。俺のオヤ、若いうちに離婚したから。」
「でも、女の人がその位若いカップルなら居ますよねぇ。」
「ソイツ(ハタチの彼女)さ、俺を親に会わせないんだよな。家が厳しいとかってさ、友達はそれおかしいって」
あ・・・。
私もそうだったっけ。
付き合ってるカレを親に会わせた事なんて、そう言えば一度も無かったな。何でだろう。なんかすごく嫌だったんだ、足元見られるようで。失敗したら笑われそうとかって。
「私もそうでしたよ。親になんて最後まで会わせなかったですよ。」
「結婚するまでか?」
「そう。結婚するまで」
朝のカーテンを母が開けに来た時、初めて寝床で言った。
「ねぇ、会ってもらいたい人がいるんだけど。結婚するつもりなの。」
母はカーテンを開けた。
「そう・・・。」
カーテンを開けると、当たり前の景色が見えた。
母は驚きもしなかった。当たり前に父に報告して、両親が彼と会うことになったのだ。でも、今思うと、変だよな。いきなり「結婚するから会って」って。
でも、いつも私は親に対してそうだった。ハッキリするまで何も言えなかったのだ。
「nanuさんの今のカノジョ、そんなに変じゃないと思う。親に言えないカノジョの気持、何となく分かりますよ。」
「そうか?」
「うん。^^」
「sakeが思うほど判らない親じゃないんだよ。お母さんだって若い時があったんだから、案外分かる親なんだよ」
母が飲みながらそんな事を言ったのは、いつの頃だったか。
たぶん、kekeさんもカノジョができても私には最後まで言わないだろうな。あの子も同じように結婚決めてからいきなり告げに来るんじゃなかろうか。(笑)そんなトコ、すごくあの頃の私とあの子よく似てるから。
でも、その時私は母のように驚きもせず、「そうかい」って言えるかな?
今になって改めて昔をたどると、親の偉大さに気づいたりします。
きっと、言わなくても分かってたんですよね。
今、親になってみて分かったような気がします。